ブランシュ寝室2 シーンテキスト

ブランシュ
「確かに……犬みたいな四足歩行は嫌って言ったけど……」

ブランシュは、俺に背を向け、腰の上にまたがっている。

愚息は柔らかな彼女の膣壁に包み込まれ、
抽挿の開始を今か今かと待ち構えていた。

ブランシュ
「――二足歩行になったな、じゃないわよ!」

目の前でひらひらと揺れていた尻尾が、頬にぺちんと当たった。

――初めてブランシュと交わった夜以来、
彼女は頻繁に俺の部屋を訪れていた。

最初こそ彼女の持ち込んだ薬草の効能による、
半ば無理やりの性交だったが、
それは俺たちにとって、ある種良いきっかけとなったのである。

ブランシュ
「……でもこれなら、私が王子を攻められそうね」

ブランシュは俺の身体を求め、俺もブランシュの身体を求めた。

戦いの上で研究熱心だった彼女は、
性の交わりの上でも好奇心旺盛だったのである。

そしてブランシュの持ち込んだ薬草によって、
こちらの抱いていた情欲を詳らかにされてしまった以上、
俺も彼女の欲求を阻むことなく、受け入れたのだった。

ブランシュ
「王子、何か考え事?」

ブランシュが腰をくねらせると、
繋がりあった肉棒が、肉壺の奥でぐりぐりと弄ばれる。

彼女の秘所から零れた蜜は最早二人の間には収まらず、
寝台をしとどに濡らしていた。

ブランシュ
「ふぇっ!? そんなに濡れてな……あー……
てへへ、王子のお布団、べとべとにしちゃった」

侍女に叱られそうだな、と肩をすくめつつ、
寝台を濡らされた仕返し代わりに、下からブランシュを突き上げる。

ブランシュ
「きゃぅっ!? もう、さっき私が攻めるって言ったのにぃ……」

ブランシュ
「ほら、王子は大人しくしてて?
いつも私がいじめられる側だから、今日はその仕返し。
いーっぱい気持ちよくしてあげるわ!」

それは楽しみだな、と返そうとする直前、
ブランシュはゆっくりと上下運動を開始した。

絡みつく柔肉の感触に、
思わず声が漏れそうになり唇を噛み締める。

ブランシュ
「王子の気持ちいいところ……んっ……覚えたの」

ブランシュ
「私を襲ってる時……ひぅっ……
気持ちよさそうにしてる……とこ……見てたから」

どうやら、弱点を把握されてしまったようだった。

このままでは彼女を満足させるより先に果ててしまいかねない、
そう考えて、大人しく攻められる選択肢をそっと捨てる。

ブランシュ
「きゃぅっ!? お、大人しくしててって言ったのにぃっ!?」

こつこつと最奥を叩くように、真下からブランシュを突き上げる。

連日の交わりによって、彼女の膣も慣れたもので、
ふわふわとした感触で肉棒を包み込んでくれる。

昼の間、俺と繋がることをずっと期待していたのだろうか。
ブランシュの最奥からはとめどなく愛液が溢れてきた。

ブランシュ
「ば、ばかぁっ! 変な実況しないで……んひぁあ!?」

ブランシュ
「待ってぇっ!! 下から……されるのぉ……んぁあっ!!
すごすぎて……すぐイっちゃ……ひぁ、ああああッ!!」

柔らかな膣肉が、
その柔らかさからは想像できない締め付けで肉棒を襲う。

心地よさと刺激の綴織りになった波が、
脈動として愚息を優しく締め上げる。

ブランシュ
「きゃぅぅっ!? 王子っ……イってるから……っ!!
ちょっと止まっ……ひあああああああああっ!!」

先の脈動に間髪入れず、再び連続した収縮が肉棒を包み込む。

ブランシュののけぞった背は、彫像めいた美しい線を描いていた。

ブランシュ
「おか……ひく……な……ひぁっ……にゃぁあああぁッ!!」

二度目の絶頂がなかなか終わらないな、
と思っていたが、どうやら三度目であったらしい。

愛らしい嬌声と締め付けを楽しみながら、
真下からの突き上げを一旦止めてやる。

ブランシュ
「……い……いじわる……王子のいじわる」

息も絶え絶えに、肩越しにブランシュはこちらを睨む。

ブランシュ
「でも……うぅ、好きにしていい、から」

ブランシュは顔を真っ赤に染めて、こう続けた。

ブランシュ
「……すごく気持ちいいの。
王子にされるの、気持ちよくて、全身びりびりするの……」

潤んだ瞳が、更なる攻めを乞うていた。
それはまた、こちらの望むことでもある。

互いに気付きつつあるのだ。
快楽を求めるこの繋がりの真意は、
互いの中にくすぶっている、正体不明の感情を探すものなのだと。

ブランシュ
「んぅ……王子の、ぴくんって動いてる……」

ブランシュ
「私の中……気持ちいい?」

ああ、とだけ短く応え、
ブランシュの最奥を強く突き上げる。

言葉よりも、彼女を求めるこの行為で、
ブランシュの魅力を伝えてやるかのように。

ブランシュ
「ひゃわぁあああっ!?」

ブランシュは背を弓なりに反らせ、
隠すことなく楽しげな嬌声を上げる。

幾度も断続的に愚息を襲う刺激によって、
俺自身もままならない快楽を腰の奥に感じつつあった。

ブランシュ
「んぁあっ! また……イっちゃ……ぅあああっ」

一度は熱の下がった彼女の快楽が、
再び高まっていくのが手に取るように伝わってくる。

嬌声と、肉棒に伝わる小刻みな収縮が、
ブランシュの感じている快感を示していた。

ブランシュ
「ぃあ…………ッ!!」

空気を求めるように、ぱくぱくとブランシュの唇がわななき、
膣壁が肉棒を強く絞り上げる。

ブランシュ
「も、ぅ……らめ……っ!
ひぁ、ぁああああ……イっちゃ……ふやぁああああッ!!」

ブランシュの子宮は俺の精液を求め、膣道は強く脈打つ。

堪えることの出来ない射精の欲求に流されるままに、
彼女の最奥へと白濁液を解き放った。

いつまでも続きそうな彼女の収縮と、
強すぎる射精の快楽に耐えるために、
手近にあったものに手を伸ばし――握りしめる。

ブランシュ
「いぁッ……尻尾は……っ!! あァ……ッ!!」

全ての精液を吐き出したように思っていたが、
ブランシュの子宮は追撃するように愚息を吸い上げ、
呼応するように塊のような精液がさらに撃ち出された。

ブランシュ
「しっぽ……だめって……」

完全に力が抜けたのか、
ブランシュは背中側――こちら側へと倒れ込む。

軽くしなやかな身体を抱きとめ、
顔にはらりとかかった髪の香りを愉しんだ。

ブランシュ
「私が攻める……はずだったのに……」

そうだったか? ととぼけると、
繋がったままの性器に、抗議の締め付けがやってくる。

ブランシュ
「でも……こういうのも悪くないかしら……」

ぴこぴこと、彼女の耳が動く。
彼女が耳を動かすのは悪巧みをしている時か、
あるいは楽しいことを考えている時の仕草であるのが常だった。

ブランシュ
「ねぇ王子」

何かを思いついた様子のブランシュは、
潤んだままの瞳で、けれど楽しそうにこう言った。

ブランシュ
「もう一回、しよ?」

仕方ないな、と苦笑を返しつつも、
こちらの心の中にも、彼女を求める火種がくすぶり続けている。

思い返せば、随分と歪な関係だった。

互いに愛の言葉すら交わしていないというのに、
こうも深く繋がり合うことが出来るのだから。

ブランシュ
「当然でしょ?
私達の関係は、愛とか恋とかじゃないもの。私達は――」

ブランシュ
「――最強にして永遠の好敵手よ」