テンマ寝室 シーンテキスト

執務を終え、寝室へ戻ると、唐突に身体が宙を飛んだ。

浮遊感は一瞬。

まるで羽が舞うかのような軽さで、
俺の身体は寝台の上に押し倒されていた。

テンマ
「全く、待ちくたびれたぞ、王子」

テンマ
「……何? どうしてここにいるのか、だと?
馬鹿を言うな、私を夜伽に招いたのは貴公の方ではないか」

テンマを呼び出したのは、執務室へ、である。

東の国の地理について尋ねようと声をかけたのだが、
まさか執務室ではなく、寝室に来ているとは思いもよらない。

テンマ
「言い訳無用。
一国の主が、女子を夜半に呼びつけるとなれば、
夜伽の相手以外に何を想像すると言うのだろうか」

テンマ
「むしろ、王子の方こそ気をつけた方がいい」

テンマ
「期待だけさせておいて、一刻程もお預けをされたのだ。
他の子には、こんな殺生なことをしないように」

テンマはそう言いながら、
次々にこちらの衣服を剥ぎ取っていく。

あれよという間に、俺は身を隠すもの全てを奪われてしまった。

テンマ
「……成る程」

テンマ
「男女の身体は構造が違うとは聞いていたが、
まさかこんな物がぶら下がっていようとは」

愚息のすぐ目の前に、テンマの顔がある。

しげしげと非戦闘状態の愚息を眺めつつ、
テンマは細い指先を先端に這わせ始めた。

テンマ
「ほう……興味深いな。
見る見るうちに固くなっていくぞ」

肉棒には急速に血液が流れ込み、
その硬度と大きさを増していく。

テンマの指先は亀頭を覆うように包み込み、
容赦なくくすぐったい心地よさを刻み込んでくる。

テンマ
「……びくびくしているな。
どうした、痛いのか、あるいはくすぐったいのか……」

テンマ
「何? 気持ちいいのか……?
それは良いことを聞いた。
もっと気持ちよくしてやろう。何でも言うといい」

何でも聞いてくれるのか。
念を押して尋ねると、テンマはゆっくりと頷いて、

テンマ
「ああ。どうして欲しいのか述べるといい。
貴公が心地よさを感じているのなら、私は嬉しい」

随分と乗り気なテンマに、
それでは、と前置きをして、ひとつのお願いをしてみる。

テンマ
「…………ふむ。
それは残念ながら……難しくはないだろうか」

テンマはたっぷりと悩んだ上で、
微かに頬を赤らめて、

テンマ
「私とて、子作りの仕方を聞きかじったことくらいはある。
貴公にであれば、喜んで純潔を捧げても良いと思うのだが……」

テンマ
「王子、貴公のおち○ちんは……
その……そうだ、私には余りに巨大過ぎるのだ」

テンマの指先が、たしなめる様に亀頭を弾く。
甘い刺激によって、肉棒はさらに硬度を増してしまった。

テンマ
「正直に言って、こんなモノは私の中には入るまい」

テンマ
「……だが、しかし、
貴公の願いを叶えられぬのは、私としても不本意だ」

テンマ
「本格的な夜伽に備えて、
次回までには準備をしておくことを約束しよう」

準備……とは?

テンマ
「心の……準……い、いや違う。
そう、王子を待ちわびる間、私がしていたことだ。
いわゆる……自慰行為……というものだな」

そう述べるテンマの手袋は、確かに湿っている。
亀頭を撫でる指先の心地良さ、
その秘訣は、彼女の自慰行為によるものだったのか。

心の準備がまだ出来ていない、
と言いかけていたようにも見えたが、
ここで問い直すのは野暮というものだろうか。

テンマ
「次回は十分に準備しておく。だから……今宵は許せ、王子」

テンマ
「代わりと言っては何だが……そうだな……。
指先で心地よいと言うのなら、こういうのはどうだ……?」

テンマの小さな唇が、亀頭に添えられ、

テンマ
「……あむっ」

亀頭の中程までを、薄い唇が包みこむ。
温かい吐息と、それにも増して熱い舌先が、愚息の先端に触れた。

ぞくりとする、
心地よさと征服欲の混じった快感が背筋を走る……が、

テンマ
「…………んんん」

テンマ
「ぷぁっ……。待て王子、もう少し小さくならないか」

無理難題を言うものだった。

テンマの唇、そして舌先に触れた肉棒は、
暴発せんばかりに肥大化しているというのに。

テンマ
「困ったな。私の顎はそこまで開かないぞ。
正直言って、顎の関節はどうにもならない」

テンマ
「仕方ない……出来る範囲で奉仕してやろう。
ここで止めてしまっては、貴公のおち○ちんが可哀想だからな」

先程と同じように、テンマは精一杯に口を開き、
亀頭の中ほどまでを口内に収める。

熱い体温と、しっとりと濡れた舌先が、
柔らかく俺を迎え入れてくれた。

テンマ
「ん…………んぅ……れろ……んちゅ……」

上目遣いにこちらの様子を見ながら、
テンマは舌先を様々に動かし、何かを探っている。

テンマ
「ちゅぷっ……れろ……れるるるっ」

先端を包み込む唇の向こう側で、
テンマの舌先が、ぐるりと巡るように亀頭を舐め回す。

細やかな心地よさを感じていたところに、
落雷のような刺激が、唐突に降り注いだ。

テンマ
「んっ……ふぉぅ……ここか……。
れるるるっ……れろっ……ちゅぷ……れるるるっ」

ぐるりぐるりと円を描くような舌先の動きに、
自分の意思とは無関係に腰が跳ねそうになる。

テンマ
「なるふぉろ……ふふ……貴公のおち○ちんは……
んちゅ……ここが弱点か……んぷっ……れるるるるっ」

テンマ
「もっと……してやろう。
ちゃぷ……ぢゅる……れるるっ……れろん……」

舌先の暴力に翻弄され、
精液がぐらぐらと煮立ちそうになるのを、
必死で抑え込んでいたところに、更なる刺激が加わる。

テンマは愛液に濡れた指先で、
竿の部分をくすぐり始めたのだ。

テンマ
「んぅっ……ぷぁ……あまりびくびくするな。
……舐めにくいではないか」

肉棒に浮いた血管をなぞるように、
テンマの指先が怪しくうごめく。

これまで、テンマの奉仕は亀頭にだけ与えられていた。
その快楽に甘え、油断しきっていた愚息は、
思わぬ方向からの刺激にびくびくと跳ね動く。

テンマ
「ふむ……どうやら悦んでくれているようだな。
夜伽の相手をつとめる甲斐もあるというものだ」

テンマ
「果てる時は、口の中で構わぬからな。
貴公の子種を……一度飲んでみたいのだ」

こちらの返答を待たず、
テンマは再び小さな唇を亀頭にかぶせ、舌を這わせ始めた。

滑らかな指先と、熱い舌と唇の感触によって、
腰の奥に抑え込んでいた疼きが、
階段を駆け上るかのように高まっていく。

テンマ
「んちゅ……ぢゅるっ……れるるるっ……れろっ……」

何とかこの猛攻を耐え抜き、
テンマの奉仕を味わい続けたいと願うも、

テンマ
「ふふっ」

彼女の瞳は、ずっと俺を見つめ続けていた。
最初は観察するために、今は、俺を慈しむかのように。

その事実に気付いたことが引き金になり、
堪えきれない快感が、腰の奥から尿道を焼きつつ駆け上がる。

テンマ
「んっ……れるっ……ぢゅりゅるるるっ!!」

精の脈動に勘付いたのか、
テンマは精液が駆け上っていくのに合わせるように、
強く亀頭を吸い上げてきた。

本来の精液が持つ初速以上の速度で、
濁流が踊り出て、頭の中で幾度も火花が散る。

テンマ
「んぅっ……んくっ……んぅぅっ……」

びくびくと跳ねる肉棒を咥えたまま、
テンマは心なしか、困ったような顔でこちらを見ている。

際限なく飛び出し続ける精液は、未だ止まらず、
テンマの頬が徐々に膨らんでいった。

テンマ
「んくっ……こくん……んぅぅ……ごくん……」

テンマ
「…………ふぅ」

精液を飲み干したテンマは、普段と変わらぬ表情で、
少しずつ非戦闘状態に戻りつつある肉棒をくすぐりながら、

テンマ
「……あやうく貴公の寝台を汚すところだったな」

精液で寝台を汚さぬようにと、
口いっぱいに放たれた精液を、何とか飲み干してくれたのか。

テンマ
「何、そこまで苦労はしていない。
それに、割と悪くない味だった。今後も飲んでやろう」

テンマ
「しかし……困ったな」

テンマは愚息をくすぐりながら、
極めて真剣な顔で、こう続けたのだった。

テンマ
「夜伽というのは、思った以上にどきどきするのだな」