迎春の祝商人トトノ寝室2 シーンテキスト
――遠く鐘の音が聞こえる夜。
かがり火の赤、夜の藍色、そして新年を祝う人々の声。
それらに少しの高揚感と、小さな郷愁を抱きながら、
俺はトトノを組み敷いていた。
トトノ
「上の空になっていますよ、王子」
トトノ
「もしかして……もう元気がなくなっちゃいましたか……?」
今夜のトトノとの交わりは、
すでに片手では収まりきらない回数だ。
商談や、商品の試供を抜きにした、
愛し合う男女の逢瀬の時間がゆったりと過ぎていく中、
俺の愚息は、未だ力を失ってはいなかった。
トトノ
「ふふっ……まだまだ元気ですね♪」
トトノ
「私もまだまだいけますので……その……えっと……」
トトノ
「今夜のトトノは、王子専用で無料ですよ……?」
そんな誘い文句は、ついぞ聞いた覚えがなかった。
苦笑しつつ、滑らかなトトノの肌に指と舌を這わせ、
俺は今宵幾度目かの結合をすべく、
肉棒をゆっくりと彼女の中に埋めていった。
トトノ
「んっ……ふふっ……最初より楽になりました……」
トトノ
「もしかして、私の赤ちゃんの穴、
もう王子の形に広げられちゃっていませんか……?」
これだけ交われば、そういうこともあるかもしれない。
トトノは楽しそうに、
しかしまだ物足りないという表情で、
俺の劣情を煽ってくる。
トトノ
「じゃあ……王子専用になっちゃうまで、
今夜はたくさん私を買ってくださいね……?」
トトノ
「何しろ王子以外には、
その……買われるつもりは、ありませんので……」
先程飲んだ酒が回っているのか、
今夜のトトノは随分とおしゃべりだった。
朱が差した頬も、彼女の幼さに少しの色香を加えており、
それは愚息の硬さを増すのに十分過ぎる魅力を備えていた。
トトノ
「んっ……ふぁ……王子……♪」
慣らすような、緩やかな抽挿を始めると、
トトノは何故か、その愛らしい顔を横に振ってきて、
トトノ
「さっきは獣みたいに、私の身体を欲しがっていたのに……」
トトノ
「どうして優しくするんですか……?
私、王子に求められて、とても嬉しかったのに……」
ひとつ前の交わりのことを言っているのだろう。
トトノは物欲しそうに、指先を唇にあてて、
俺を欲情の渦へといざなってくる。
しかし、こんなに愛らしい少女の求めに応じないのも、
紳士の名折れというものだろう。
トトノ
「……はい♪ それじゃあ、もっともっと、
私を気持ちよくしてくださいね……?」
トトノ
「王子のことも、もっともっと気持ちよくしてあげますから」
俺は首肯を、トトノは微笑みを返して、
抽挿の速度はゆるやかに上がっていく。
膣内は二人の体液が混ざりあっており、
じゅぷじゅぷと卑猥な水音をたてている。
トトノ
「んぁぅっ、お、音くらい、しますよ……っ。
だって……んやぅぅっ、お、王子ったら、
もう何回射精したかわからないくらいじゃないですか……っ」
本当に俺の精液だけなのだろうか。
視線を落とすと、やはり白濁だけでなく、
トトノの透明な蜜も混じり合っている。
トトノ
「うぅぅぅっ、きゃぅっ、んやああっ、
ぬ、濡れるにきまっていますっ」
トトノ
「王子と……王子としているんですよ……?」
トトノ
「ひぁっ、んぅぅぅああっ!?
着物に着替えている、と、ときだってぇ……っ」
トトノ
「この衣装なら……ひぁッ、
お、王子をドキドキさせられるかなって……」
トトノ
「ずっと、ずっとそんなことを思って……んやぁあんッ!?」
普段、商談の場に立つ時とは違う、
トトノ本来の可愛らしさが胸を打つ。
もっとトトノを知りたい、もっとトトノが欲しい、
そんな本能が腰の奥から湧き上がり、
自然と抽挿運動にも熱が入っていく。
トトノ
「ああぁああっ、そこっ、んぅぅっ、そこだめ、だめですっ、
同じ場所ばかりぃ……ごつごつしちゃ……あぁぁあぁあッ!?」
トトノ
「何度もイってるからっ……び、敏感になっちゃって……っ、
んぅっ、ひやあぁぁん……っ!?」
小さな絶頂を、既に何度も迎えているのだろう。
トトノの膣口はひくひくと、何度も肉棒を締め付けてくる。
既に何度も射精した後だというのに、
その刺激がこちらの快感を高め、
腰の奥の劣情を一段とばしに加速させていく。
トトノ
「ひぁあぁあっ、きゃぅっ、ひぎぁああぁっ!!
ああぁッ、あんっ、んやぁあッ!!」
トトノ
「王子っ、おうじぃ……っ!!
だめっ、もうだめっ、だめですっ!!」
トトノ
「またイっちゃ……イっちゃいますっ、もうっ、あぁぁッ!?」
トトノ
「イっちゃうっ、イきますっ、
王子、おうじぃ……あぁっ、んやぁ――ッ!!」
強烈な収縮が肉棒を襲うが、
俺は果敢に、トトノの絶頂の中へと飛び込んでいく。
そうして子宮口に、亀頭の先で口付けた瞬間に、
あらん限りの精液を最奥へと叩きつける。
トトノ
「ひぁっ、ああぁあっ……ひぁあ……」
トトノ
「せ、精液だけで……んっ、
お腹いっぱいになってしまいそうですね……」
口から飲んだわけではないだろう、
と肩をすくめてみせるが、トトノは悪びれた様子もなく、
トトノ
「むぅ、例えですよ」
トトノ
「はふ……でも結構疲れましたね……」
トトノ
「そうだ、休憩ついでに、
ちょっと外の様子を見に行きませんか?」
――外?
トトノ
「はい、きっと夜通しお祭りでしょうから」
そうして、俺達は夜の城下へと散歩に出ることを決めた。
だがこの時の俺は、トトノの着物を直してやることが、
鎧の装着よりも遥かに複雑な難題であることなど、
知りもしなかったのだった…。