紅牡丹寝室2 シーンテキスト

紅牡丹
「んふふ、こりゃぁ立派な花束だねぇ♪」

俺の肉棒を蜜壺の奥深くまで飲み込んだまま、
紅牡丹は不敵に微笑んだ。

――夜更けの楽屋。
今日初公演の千秋楽を迎えた紅牡丹を祝うべく、
花束を携えて彼女の楽屋を訪ねてきたのだが……。

紅牡丹
「野暮なこと言うんじゃないよ」

紅牡丹
「んっ……こんなにカチコチにしてたら、
説得力なんてありゃしないサ」

彼女の言うとおり、
我が愚息は臨戦態勢になっており、
紅牡丹に包み込まれてその温もりに打ち震えていた。

しかし、紅牡丹を祝い、労う側である俺が、
彼女にこうして組み敷かれているというのは、
どうにも申し訳ない気分になってくる。

紅牡丹
「いいからいいから。
んぅっ……これは、アタシへのご褒美なんだろう?
じっくり……味わわせておくれよって……ね?」

そう言いながら、紅牡丹はゆっくりと腰を動かし始める。

ゆったりと前後に揺らすような、ねっとりとした刺激は、
思わず声が漏れそうになってしまう程だった。

紅牡丹
「……不思議なんだ。
王子に会ってから……んぅ、いいや、王子の演技を見てからかな」

紅牡丹
「ひぁ……んぅっ……舞台に立って、芝居をしてる時にさ、
客席に王子がいないか、探しちまうんだよ……」

紅牡丹
「もちろん芝居はしっかりやるさ。
んぁっ……ふぁ……でも、一瞬だけ、ほんの一瞬だけ……」

紅牡丹
「王子が、アタシの晴れ舞台を、
見ていてくれたらって思っちゃってさ……」

きゅう、と膣口がきつく肉棒を締め付けてくる。

いったいどうしたのかと、紅牡丹の顔を見てみると、
彼女は頬を真っ赤に染めながら、

紅牡丹
「……そしたら、いるじゃないか。
結構な回数観に来てくれただろう……?」

紅牡丹
「ふぁっ……ふふっ……嬉しかったよ。
王子が観てくれているって思うとさ、演技の冴えが違うんだ」

紅牡丹
「もっといいトコ見せたい、もっと美しく、
もっと激しく、もっと華やかにって……」

照れ隠しなのだろうか、
紅牡丹の腰の動きは徐々に激しくなっていく。

気恥ずかしいのはこちらもで、
まっすぐに見つめ合う視線には、互いに熱がこもっていく。

紅牡丹
「んぅっ……あぁっ……」

紅牡丹
「何が……言いたいか、分かるかい……?」

紅牡丹
「……あんたにさ、惚れちまってたんだ。
ほんと、いつの間にかサ」

紅牡丹
「きゃぅっ……あぁ……っ!!
へ、変だな……何だかっ、腹がむずむずしやがる……」

紅牡丹の膣口はひくひくと震え、
彼女の感じている快感の度合いを、密かにこちらへ伝えてくる。

その様が、先の告白の言葉と相まって、
何とも甘酸っぱい感情を俺の胸にも抱かせた。

紅牡丹
「うっ……嬉しそうな顔してないで、返事しろってんだ!
うぉぉん……恥ずかしいじゃねぇかァ……!!」

そういえば返事をしていなかった。

ぷくっと頬を膨らませた紅牡丹の、
小さな手を握り返してやりながら、
こちらも心の中にあった、素直な感情を囁くように伝える。

すると紅牡丹は、ますます顔を真っ赤にして、

紅牡丹
「うっ……うぅぅっ、こ、こんなことなら、
もっと早く、王子を襲っておくんだったね……」

紅牡丹
「むしろこの前の寝起きのときに襲っておけば……」

紅牡丹
「まぁ過去を振り返ったって仕方ない。
せっかく王子が抱かれてくれるって言うんだから、
思う存分、千両かぶき姫の身体と心を味わっておくれよってね」

そこまで言われたら、もはや頷かないわけにはいかない。

深く首肯を返してみせると、
紅牡丹は不敵な微笑みを浮かべ、ゆっくりと腰を浮かせて――

紅牡丹
「よーいしょ……っと!」

…………ッ!!

愚息を襲ったのは、あまりにも苛烈な攻撃だった。

肉棒を迎え入れる時には優美な舞いのような刺激を、
そして腰を浮かせる時には、激しい殺陣を思わせる、
苛烈に過ぎる締め付けを施してくるのである。

これはもはや、愛の交歓や祝福の交わりなどではない。
紅牡丹による俺を舞台にしたかぶきの公演だった。

紅牡丹
「ひぁっ、んぅぅああっ!!
ど、どうだい王子っ、ちゃんとっ、気持ちよく……んぁあっ!?
きもちよくぅ……なれてるかい……っ?」

もはや言葉は不要だった。
むしろ、言葉を紡ぐ余裕すらなかった。

先のゆったりとした交わりは、前座に過ぎなかったのだ。

今、俺の愚息を襲っているのは、
千両かぶき姫と称される紅牡丹の、全力の殺陣に違いない。

紅牡丹
「ば、ばかっ、変な実況するんじゃない……っ!!
気が抜けて……ひぁっ、あぁああ……ッ!?」

紅牡丹
「しゅ、集中してないと……感じすぎて……ひにゃぁっ!?」

紅牡丹が感じてはいけないなどと、
いったい誰が決めたのだろうか。

ふたりでこの、千秋楽を祝う交わりを完成させるのであれば、
やはりふたり共が気持ちよくならねば意味がない。

紅牡丹
「ふぇぁ……? お、王子? いったい何を――ッ!?」

しっかりと紅牡丹の腰を掴み、
先程の苛烈な奉仕に応えるように、
こちらも全力の垂直抽挿を加えてやる。

すると紅牡丹は、藍の瞳を白黒させて、

紅牡丹
「ひぁっ、きゃぅぅぅう……ッ!?
だめっ、だめだって、王子っ、待ってっ、まっひぇ……!?」

紅牡丹
「これっ、だめっ、これだめぇ……ッ!!
王子っ、こんなのおかし……おかしくなっちゃう……!!」

乱れた紅牡丹が観劇できるのなら、それもまた一興だった。

互いの想いが通じ合った今ならば、
普段舞台上や、執務の上では見せられない、
本当のふたりの姿が見せ合えるはずだろう。

紅牡丹
「でもっ、でもぉ……っ!!
こんなのっ、アタシじゃないっ、
こんなはしたないのっ、千両かぶき姫じゃ……っ!!」

はしたなくなどない。

これ程までに美しく乱れる紅牡丹は、
その芸名にふさわしく、紅に咲く牡丹の花そのものだった。

紅牡丹
「う、うつくひいっ、にゃんてぇっ……!
ひぁっ、んやぁあぁああ……っ!!」

紅牡丹
「やらっ、やらぁ……っ!!
そんな優しくっ、みつめられたらぁ……ッ!!」

紅牡丹の膣口が、びくびくと不規則に震える。

明らかな絶頂の前兆を前にして、
こちらも精液の堰を解き放つべく、
さらに抽挿の速度を上げていった。

紅牡丹
「ひにゃぁあああっ、ひぁっ、んやぁあああっ!?」

紅牡丹
「おうじっ、おうじぃ……っ!!
イっていい……? ア、アタシ……イってもいい……?」

懇願するようなその言葉に、ゆっくりと頷き返してみせる。

紅牡丹はとろけきった笑顔を見せると、
自らもきつく、膣口を締め付けてきて、

紅牡丹
「王子……すきっ、大好きっ、好きだよ……王子がすきっ!」

紅牡丹
「ずっとアタシの舞台を観て、アタシを観ていてほしい……っ」

紅牡丹
「すきっ、すきすきっ、王子すきっ、あぁっ、ああぁあッ!!」

紅牡丹
「あぁああ……ッ! イくっ、イっちゃうッ!
王子っ、ああぁぁっ、王子ぃ――ッ!! ――ッ!!」

一際強い蜜穴の収縮に、
こちらも全力で最奥へと肉棒を叩きつけ、
濁流のような射精を以て応える。

弓なりに背をそらし、快楽に身を委ねる紅牡丹は、
もはやその姿自体がひとつの芸術作品のようだった。

紅牡丹
「……ぁ……ふぁ」

紅牡丹
「んっ……まだ、びくびくして……るぅ……」

紅牡丹
「これじゃあ千秋楽の祝いじゃなくて、
もうひとつ舞台やったみたいなものじゃないか……」

むすっと拗ねたような表情をするが、
紅牡丹の目は実に幸せそうなものだった。

紅牡丹
「いやいや、王子もそうだよ。
存分にやりきったってぇ顔してるじゃないのサ」

そうだろうか、と首を傾げていると、
紅牡丹はゆっくりと俺の上に覆いかぶさり、
耳元にこう囁きかけてきた。

紅牡丹
「なぁ王子。千秋楽の日はさ、
またこんな風に楽屋で抱いてくれねぇかな」

紅牡丹
「こんな幸せなご褒美が待っているとなりゃ、
稽古にも身が入るってものだから、さ?」

そうして、紅牡丹はいつものように不敵に微笑む。

望むところだ、と笑い合いながら、
俺達はしばし、抱きしめあったまま時を過ごしたのだった。