レシア寝室1 シーンテキスト

――静かな、夜だった。

僅かに開いた窓から流れ込む風が心地いい。

自室で兵書を読んでいると、
不意に背後で扉を叩く音がした。

レシア
「少しは話がしたいと思ったのだが、
邪魔してしまったか……?」

構わない、と俺は彼女に返した。

――英霊の守り手レシア。
神聖な森の守護者にして、峻厳たる閃槍の使手。
まさに武人と称するに足る麗人だ。

レシア
「しかしこんな時間に読書とは、勉強熱心なのだな」

青を基調とした薄布に身を包んだレシアを見て、
俺はどきりとしてしまう。

布越しに薄らと見える彼女の黒い下着と、
日々の鍛錬によって引き締まった美しい肢体のコントラストは、
甘美な夜の冷気と相まって、ひときわ妖艶に映った。

レシア
「……隣に座っても、いいか?」

俺の頷きに、
小さな笑顔で応えたレシアは、
そのままベッドまでやってきて、すぐ傍に腰を下ろした。

肩が触れそうなほど近くに、レシアがいる。

普段の戦いでは何も思わなかったが、
こうして間近に見ると、
否応なしに美しい女性であることを意識させられてしまう。

レシア
「さっきからどうした?
私の方を窺っているようだが……?」

まっすぐな視線を向けられてたじろぎ、
俺は言葉もなく首を横に振ってから
改めて書物に意識を集中させた。

レシア
「ふふ、変な王子だ」

彼女にしては珍しい
力みのない自然な笑みだった。

その屈託の無い柔らかな表情は、
戦場での覇気に満ちた彼女との落差も相まって、
反則的なまでに魅力的に見えた。

レシア
「ん? すまない、その本ちょっと見せてくれないか?
……ふむ……間違いない。少し前だが、私も読んだことあるぞ。
良書だとは思うが、少し現実味に欠ける内容ではあったな……」

自分と同じ事をレシアも感じていたことに、
俺は笑ってしまう。

レシア
「ほぉ……王子はそのように屈託の無い顔で笑うこともあるのだな。
普段の寡黙な貴方も良いが……、
そのような優しげな表情も、なかなかに魅力的だ」

純粋な好意を宿した赤紫の瞳が、
俺を見つめてくる。

実直なレシアの眼差しから逃れるように、
俺はわずかに目をそらすが、その先で思いがけず
豊かな胸の膨らみを捉えてしまった。

レシア
「どうしたのだ、王子?
急にもじもじと脚を寄り合わせて……、
閑所なら早く行って――ん?」

彼女の両眼がわずかに見開かれる。

その視線の先は、
俺の下腹部へと向けられていた。

レシア
「これは……?」

彼女の可憐な指先が、
ズボンの膨らみに伸び、
何の迷いも無く、その頂に触れた。

レシア
「ふむ……少し、熱を帯びているな……。
それに硬い……苦しそうにも感じられる……」

まるで敵の戦力を分析するような口調でもって
その輪郭を確かめるように俺の愚息を撫で回している。

レシア
「なあ王子……私でよければ……その……、
貴方の昂ぶりを鎮める手伝いをさせてくれないか?」

わずかに頬を染めたレシアが、
俯いたままそう言った。

彼女の突然の申し出と行動に、
俺の色欲がむくむくと鎌首をもたげ始めた。

レシア
「貴方はやはり、王子である前に戦士なのだな……。
今日の戦いの昂ぶりを、
未だこうして御身に余しているのが何よりの証拠……」

――ん?

レシア
「古来より戦いに殉じる男というものは、
陽の下で敵を討ち、月の下で雌を抱くという」

レシア
「激戦にて身を灼いた熱を、夜伽にて発しては散じ、
心身の調和を維持するのが王子の常なのだろう……?
こう見えて私も女の端くれだ。房事の一翼くらいは担えるだろう」

レシア
「だが納得できない……てっきり、王子ほどの男であれば、
仲間の女性達が相手をしているかと思ったが、
……存外モテないのだな?」

そういうわけでは……、
と言いかけたが、
不意に腰元に奔った甘い痺れに言葉が消えた。

見れば、レシアの両手が器用にズボンから
十分な硬さを持ち始めたペニスを取り出していたのだ。

レシア
「ほぉ……これが王子の……なるほど……。
殿方の男性器など幼少の折、父上のものを眼にして以来だが、
貴方のは随分と大きく、そしてたくましいのだな……」

レシアは興味深そうに両手できつ立しきった肉棒を包むと、
母性を感じさせるようなやさしい微笑みを浮かべて
俺とペニスを交互に見遣る。

すると、彼女はその身をベッドから移し、
敷布を広げて床に膝をつけた。

レシア
「それにしても、なんとも面妖な匂いだ……。
……しかし、嫌いではない……これが、王子の匂いか……」

高く通った鼻梁を陰茎に近づけ、
何度か鼻をひくつかせると、
嬉しそうにレシアは俺を見つめた。

そして、彼女は自身の胸元に片手をそえると、
ゆっくりと衣服をはだけさせた。

レシア
「私のような武骨な女の身体で申し訳ないが、
我慢していただけないだろうか?」

許しを求めるような上目遣いと共に彼女は言った。

張りのある形の良い乳房の重量が、
亀頭の切っ先に微かに触れ、その柔らかさと弾力に、
自分の口から意図せず愉悦の吐息が漏れる。

レシア
「そ、そんなに嬉しそうにされると、
こちらも反応に困る……。
えっと……これをどうしたらいいのだろうか?」

恥ずかしそうに、
自分の性知識の少なさを口にし、
彼女は俺に教えを請い求めた。

薄く甘やかな匂いを放つ彼女の艶やかな髪を撫でながら、
俺は、男の悦ばせ方を言葉にしてレシアに教えた。

レシア
「こ、こうか……?
ん……あっ……今、手の中で大きく跳ね上がったぞ……?
痛くは、なかったか……?」

まるで尊いものを扱うような慎重さで、
レシアの十指が、ゆるやかな動きでペニスを扱く。

レシア
「んん……すごい……どんどん大きくなっていく……。
王子の力の流れを、不思議なほど鮮明に感じるよ……」

好奇と羞恥にうっすらと潤む赤紫の瞳が、
ありえないくらいに美しかった。

レシア
「……なるほど……ん……は、ぁ……ひくつくのは……、
痛いからではなく、気持ちいいから……なのだな……?」

レシア
「……ふぅ、ぁ……さ、先から、何か透明な汁が出ているぞ……?
んっ……すごく、粘ついていて……滑りが良くなっていく……。
何だか、この匂いを嗅いでいると、頭がぼぉっとして……んぁ……」

興奮の度合いを物語る先走りの流動が、
鈴口から徐々に漏れ出し、
部屋を満たす雄の匂いがさらに強くなっていく。

レシア
「ど、どうだろうか、王子……?
私は、貴方を……気持ちよく、できているかな……?」

艶やかな微笑と共に問いかけてくるレシアに
俺は頷きで応えると共に、一つだけ助言をしてみせる。

レシア
「――っ!? そ、そんなことを!?
……いや、別に構わないが……、
王子が、嫌がらないのであれば……別に……うん……」

僅かなためらいの後、
彼女は恐る恐る舌を出し、
亀頭を掬い上げるように舐めた。

レシア
「れろ……ちゅむ……はぁ……ハァ……ン……ぺろ……、
れる……るぅ……んぁ……はぁ、はぁ……れろ……」

淫らな美酒の雫に酔いしれたかのように眼を細め、
紅い舌でもって肉棒の先端を丹念に舐めていく。

実直な奉仕によって間断なく生じる甘い痺れのような快感と、
献身の所作の光景から受ける多幸感とが相まって、
戦いで疲弊していた心がどこまでも満たされていくようだった。

レシア
「んぁ……ちゅ……苦いのが、いっぱい溢れて……ンんっ……、
れぇ、ろ……ちゅぷ……ペロ……んはぁ、ぁぁ……」

堰を切ったように溢れ出す先走りの粘液を零さないようにと、
レシアは舌の平をペニスに押しつけて、大きくゆっくりと
根元から亀頭までを丹念に往復していく。

ざらつくレシアの舌の感触がばかみたいに気持ちいい。

裏筋やカリ首の裏側までもを這うぬめった舌先が、
快楽の鋭槍となって俺の心奥を絶え間なく突き続けた。

レシア
「ちゅ、ぱ……はぁ、ハァ……どうだ、王子……?
気持ちいいか……? ちゅ、ン……あはぁ……ぺろ……、
ぺろ……ちゅる……れろぉ……ぁ、ンっ……」

ああ、と彼女の頭を撫でて答えると、
彼女は嬉しそうに頬を緩ませた。

見れば、
露わになっているレシアの形の良い乳房の先端が
興奮に硬く尖っていた。

レシア
「……すまない……王子……。
私は……もう、我慢ができそうに、ない……ぁむ……」

頼みも、ましてや教えもしていないのに、
レシアはその小さな唇を開いて、
唐突に俺の陰茎を口に含んだ。

レシア
「ぢゅぶっ……ふぅっ……じゅずっ……ずちゅっ……!
じゅぶ……びちゅっ……じゅる、じゅるるッ!!」

まるでお預けをくらっていた犬さながら、
大好きな骨を舐めしゃぶるように竿を咥えて
ぬるぬると前後に往復させる。

初めての口での奉仕ということもあってか、
時折レシアの歯がカリ首を引っ掻いたが、
そのジンジンとした痛みすら気持ちよさへと転じていた。

レシア
「はむっ……じゅぶぅ、じゅぶっ……じゅるるるっ……、
ふむぁっ……あ、はっ……またおおひふなった……、
ちゅぱっ……ど、どうだ? 射精……できそうか……?」

唾液と先走りの粘液によって濡れきった男根を両手で
くちゅくちゅと扱きあげながら、
少しだけ楽しそうにレシアが聞いてくる。

どうだろうな、
と意地悪く返すと、レシアは少しだけ向きになったように、
肉棒を扱きあげる速度を乱暴にあげた。

レシア
「やせ我慢をしても分かるぞ……ほら、みろ?
手の中で今にも爆発しそうなほどにびくびくと躍動してるぞ……?
そうだ……ここも触ったら、どうなるかな……?」

レシアは戦場で敵を追い詰めた時のような、
苛虐に近い不敵な色を火照った顔に浮かべて、
片方の手を陰嚢へと伸ばし、ゆっくりと揉み始めた。

新たな刺激の到来に、腰が跳ね上げる。
たちの悪いことに、ペニスを掴んでいるもう片方の手には、
彼女の涎が垂らされ、馴染ませるように流麗に小さく動いている。

レシア
「ふふ……べつに、口の中に竿を入れなくても、
こうすれば、滑りをよくできるだろう?
礎を学び、技を探る……これぞ武の基本だ」

僅かな助言と俺の反応からレシアは既に
男の悦ばせ方を十分に学び取っているようだった。

陰茎を扱き上げる速さは増せど、
そこに痛みや荒々しさといった不要は寸分もない。

考え得る最高の快楽だけを抽出したような奉仕の極致。
それはさながら流麗な槍捌きのようですらあった。

レシア
「要はいかに相手の弱い場所をツくか、なのだな……ふふ。
得手は変われど、槍術とそう変わらない……ふっ、ぅ……。
はぁ、ん……どんどん硬く、熱くなっていく……んっ……」

余裕すら感じさせる艶笑を浮かるレシアだったが、
やられてばかりではどうにも歯がゆいと思った俺は、
絶頂迎えるのならば、と腰を浮かせて彼女の不意をついた。

レシア
「――え? ふぁ、んんッ!? んんンっ!!」

小さな口にねじ込まれた肉槍の荒々しさに
レシアが驚きに目を剥いた。

レシア
「うぅっ……んぐむぅ……ん、んんッ……!
んぐぅ……んっ、んんんぅっ!!」

突然入ってきた異物に苦しそうな表情を浮かべるレシア。

レシア
「んんッ! んン……ふぁ、ンぐぅっ……!
ちゅぷ、ぢゅぷぅるッ! ンンぁっ……ちゅぷぁっ……!」

懸命に鼻で息をするレシアの口内を
肥大しきったペニスでもって翻弄しようと引っ掻き回す。

ぱんぱんに膨らんだ亀頭でもって頬を内側から出っ張らせ、
膣ヒダにも似た肉頬の粘膜と切っ先が擦れる感覚に、
ぞくりとしながらも、黒い征服欲が同時に満たされていく。

レシア
「んふぁンっ……んぅっ……んぐぅッ……!」

次第に速さを増していく俺の腰の動きに困惑しながらも、
レシアは自分が苦しくならないように咥え方を工夫する。

レシア
「んぶっ……んんぅっ……ぢゅぶぅッ……!
んんんっ、ふぁ……むぅぐっ……んんんんッ!」

やはりと言うべきか、
攻めだけでなく、守りにおいてもレシアは上手だった。

口での奉仕の試行錯誤による咥え方の変化が、
攻めていたはずの俺の陰茎を見事なまでに快楽の中に閉じ込め、
気づいたときには暴力的な勢いで射精感を近づけさせられていた。

レシア
「ずちゅ、ぢゅるるぅっ……うぅっ……んぐっ、むぅっ……、
ん、んんっ……んぐ、んんんっ……んんんんぅっ……」

俺の腰に両手を回したレシアは、
蕩けきらない意思の強い瞳で俺を見つめると、
自ら顔を動かして肉棒を刺激してくる。

――無駄な抵抗は止めて早く出してしまえ。
まるでそう言われているような気さえする、攻めの奉仕だった。

レシア
「ぁむンっ……ぁっ……んぐぅっ、むぁっ……んんんっ!
んぐっ……んんっ!
……むぐぅっ……ンンンンンっ……!」

レシアの唇、舌、喉すべてが肉棒に纏わり付く。

溢れるほどの唾液が竿全体に塗り込まれ、快楽を刻まれ、
俺の中の安っぽい優越感と支配欲が一掃される。

扱き上げるほど、咥え込むほど、
レシアが俺に与える快楽度数は倍加する。

気づけば、
ねじ伏せられるようにして、
俺は射精させられていた。

レシア
「んんんぶっ!? んぐっ、んんぐっ、んんんんぅぅぅッ!!」

予期しない灼熱の奔流に口内を襲われたレシアは、
未体験の雄の匂いと粘つきと濃さに、驚きの声を漏らした。

レシア
「んんっ!! んぶっ……んんんっ、んんんんっ!!」

予想を大きく上回った射精量に、
慌ててレシアはペニスを吐き出そうとするが、
俺は後頭部を抑えて最後まで咥えさせた。

その行為と俺の魂胆を察したのか、
レシアも精の噴出を受け入れることを決意したようで、
意地になったようにより深く肉棒を咥え込んで応戦した。

レシア
「んくっ……んんぐぅ……んくぅっ……ぶ、ぁ……、
んぐっ……んんんっ……んぁ……んぐぅ……ンンッ……」

こくりこくりと、喉を上下させて精液を呑み込んでいくレシア。

両眼を閉じたその顔は、俺のどんな攻め手も
受け止めてみせようと言わんばかりの力強さすら感じさせる。

そして、俺の欲望を完璧に受けきったレシアは、
最後に数度、陰嚢をもみながら男根を根元から先へと
前後に吸いながら、精液の残分を奪い去った。

レシア
「はぁ……ハァ……ァ、は……ど、どうだ……?
王子の中の、昂ぶりを……、
沈めることが、できただろうか……?」

一戦を交えた後のような清々しい笑みを浮かべ、
レシアが問いかける。

文句なしに彼女は俺の求めに応じてくれた。
貞淑を絵に描いたようなあのレシアが精一杯の奉仕してくれたのだ。
文句など、あるはずがなかった。

なかったはず……なのに――。

レシア
「そんな……一度は萎えたはずの王子の性器が……、
また、大きくなっている……?
……こ、これはどういうこと、なのだ……?」

言われて俺自身も初めて気づく。

腹の下では、満足しきった俺の心を裏切るように、
それ自身が意思を持ってしまったかと想うほどの雄々しさで
悠然ときつ立するペニスが、悪びれる様子もなくたたずんでいた。

レシア
「……すまない。私の技量が不足していたのだな……」

少しだけ悲しそうに顔を俯かせるレシアだったが、
すぐに表情を一転させてその顔を上げ、
挑むような勢いで俺に言った。

レシア
「手加減、してくれたのだろう……?
貴方は優しい方だ……だが、このレシアに加減など不要だ!
次こそは、きちんと受け止めてみせる……もう覚悟は決めた」

唐突に両肩をレシアに掴まれ、
真剣な眼差しで俺を見つめると、
彼女はゆっくりと言葉を紡いだ。

レシア
「王子……私を抱いてくれ……」

レシア
「この身すべてで以て、
貴方の昂ぶりを鎮めてみせる……。
だから、お願いだ……」

呆気にとられる俺だったが、
愚息の方はというと、来たる戦に向けて雄叫びを上げるように、
一度だけ大きくびくんと跳ね上がったのであった。

レシア
「うむ……そうと決まれば、さっそく準備をしてくる。
しばしお時間をいただきたい……と、いいか?
くれぐれも、寝たりなどしないでくれよ? すぐ戻るからな……」

そう言うと、
レシアは乱れた衣服を整えると同時に、
部屋を飛び出して行ってしまった。