フォニア寝室2 シーンテキスト
フォニア
「驚きましたか?」
フォニア
「こうするとですね、
何と、互いに見つめ合いながら交尾をすることが出来るのです」
フォニアと見つめ合う形で、互いに座して繋がり合う。
こちらは後ろに手をつき、彼女は腕を俺の首に回し、
白い裸身は隠されることなく、目前にさらされていた。
フォニア
「穴状器官と棒状器官を繋ぐだけではなく、
こうして繋がり方を変えることにより、
多彩な愛情表現をすることが可能となるのですよ」
この姿勢が対面座位というもので、
古くから人類に伝わる体位のひとつであるということは、
今の彼女には内緒にしておこうと心に決める。
――フォニアとの交わりは、連日続いていた。
新たな愛情表現を開発しました、
そう言いながら、毎夜寝所を訪ねてくるのである。
フォニア
「その表情、もしや感動していますか?」
呆れよりも先に、愛おしさが先に立った。
彼女がこうして様々な行為を試そうとする理由を考えると、
ままごとめいたこのやり取りすらも、とても大切なものに思える。
フォニア
「そうですね、私も深い感動を覚えています。
きっとこの感情が、人類の言う感動であると確信できます」
フォニア
「あなたの顔を見ながら、生殖行為を実行出来るのですから」
フォニアは不器用ながらも、微笑みめいた表情を見せようとする。
その様子に愛おしさを感じながら、
この次はどうしたらいいのか、とフォニアに問うてみる。
フォニア
「……大変です。これでは王子、あなたが動きにくいのでは?」
首に回された彼女の腕と、深く繋がりあった二人の性器。
確かに普段と比べれば、こちらが動くことは難しいかもしれない。
フォニア
「――いいえ、解決策を思いつきました」
フォニア
「私が動いてあげましょう」
フォニア
「普段は王子が私を気持ちよくしてくれますから、
今日は私の出番ということです」
そう宣言すると、フォニアは脚に力を入れ、
少しだけ腰を持ち上げて、
フォニア
「きゃぅああっ!?」
首に回した手を支点にして、フォニアの腰が自由落下する。
肉棒が最奥を叩いた瞬間、フォニアの膣口は幾度も収縮し、
言外に彼女が達したことをこちらに伝えてきた。
フォニア
「ひぁ……ぁ……ぜ、前言撤回……です……。
私から動くというのは……少々難易度が高く……その……」
いったいどうしたんだ? と改めて問うてみると、
フォニアは彼女らしくもなく、頬を真っ赤に染めて、
フォニア
「気持ちよすぎて……ですね……」
フォニア
「あなたが……精液を放出可能な状態に導くまで、
動いてあげることが……んっ……できそうに……ないのです」
フォニア
「より具体的に述べるのならば……
あなたと……こんなに深く繋がっていること、
顔を見つめながら交尾を実行できることが……嬉しくてですね」
フォニア
「このまま……では……、
私ばかり気持ちよくなってしまう可能性が、あまりに高く……」
早鐘のようなフォニアの鼓動が、
繋がった場所を通じて伝わってくるかのようだった。
ならば、こちらが動くしかあるまい。
そう伝えると、フォニアは安堵したような表情をみせてくれる。
しかし、この体位のまま続けても本当に大丈夫なのだろうか。
フォニア
「……え? それは……どういうこと、なのでしょうか」
十分過ぎる程の前戯を経た後とは言え、
フォニアは一度の上下運動で達してしまうほど、
この体位との相性が良い様子だった。
フォニアはしばし、頭を悩ませて、
フォニア
「――や、やはりこの繋がり方は」
言葉を遮るように、フォニアを突き上げるように腰を撃ち込んだ。
フォニア
「――――!?」
声にならない嬌声が、心地良く耳に響く。
幾度も収縮する膣口は、肉棒に絶え間なく強い刺激を与え、
彼女が二度目の絶頂を得たことを伝えてくれた。
フォニア
「ら、め……です……っ!
王子……これではまた、おかし、く……ぁああああッ!!」
フォニア自身がそうしたように、
こちらの首にかけられた手を支点にして、
彼女の身体を軽やかに跳ね上げてやる。
フォニア
「きゃぅっ!? ひぁっ! ああぁッ!!」
フォニア
「まっひぇ、待ってくらさ……ひぁっ!
気持ちよすぎてっ……ぁあっ、ぁああっ!!」
言葉とは裏腹に、フォニアの表情は心地よさそうにとろけていた。
彼女の痴態は、肉棒に与えられる強い刺激とあいまって、
腰の奥に渦巻く疼きを煮え立たせる。
フォニア
「ひゃうぅううッ!? また、大きく……なって……!?」
肉棒が大きくなったのか、
フォニアの淫穴がきつく締まったのか、
最早どちらが正解なのか分からなかった。
フォニア
「ま、また、私、おかしく……ひやっ……おかしくなって……ッ」
二人の性器が溶け合ってしまったかのような錯覚と、
彼女の感じる快感が共有されているかのような確かな感覚が、
脳裏を真っ白に埋め尽くした。
初めて交わった時にも感じた、
互いの快感が循環するような心地よさが、
腰の奥に押し込められた疼きを甘く刺激する。
フォニア
「あぁッ……ひぅっ……も……っと……もっと、くださいぃっ」
フォニア
「私が……ぃああっ……壊れて、しまうくらい……っ!!」
精一杯の理性で、フォニアに頷きを返してみせる。
彼女の求めに応じるまま、
その最奥に濁流を解き放とうと、腰の動きを速めていく。
フォニア
「ひぁっ」
力が抜けたのか、首に回されていた手が解け、
フォニアは後ろに倒れ込みそうになる。
その身体に右手を伸ばし、しっかりと抱き締めて、
フォニア
「ぁああ――ッ!!」
強くフォニアを抱きしめたまま、熱くたぎった精液を注ぎ込んだ。
彼女の膣道は、もっと、とねだるように何度も脈動し、
それに応えるように、無尽蔵とも思える程の白濁液が溢れかえる。
フォニア
「ぁ……うぅ……」
俺にしがみついたまま、フォニアは微かなうめきを漏らす。
二人の間から、収まりきらない精液が、
ごぽりと零れるのが見ずとも分かった。
フォニア
「愛情の証……いっぱい出てますね……」
フォニア
「たくさん出たということは、
あなたが私を、好いてくれているということ……ですよね?」
隠す必要もないだろうと、フォニアを抱きしめたまま肯定する。
何よりも、初めて交わったあの時に、
互いが互いをどう想っているのか、
既に明らかにされてしまっているのだから。
フォニア
「ふふ……あなたと初めて会った時、
あなたを殺さなくて、本当に良かったです」
フォニア
「神の愛よりも深く、私を抱きしめてくれる方を、
危うく浄化してしまうところだったなんて……」
フォニア
「けれど……今後はご安心を」
フォニアは、彼女らしくもなく、悪戯めいた口調でこう続けた。
フォニア
「これからは、あなた専用の守護堕天使が付いていますからね」