ヒューナ寝室2 シーンテキスト
一緒に寝ても、いい?
自分の枕を片手に抱いて、そんなことを言いながら、
ヒューナは時折、俺の寝室を訪ねてくるのだった。
最初から同じ寝台で眠れば良いのではないか、
と思わないことも無いが、
どうやらヒューナなりに、何かの考えがあるようで――
ヒューナ
「当然でしょ……?」
ヒューナ
「だってあなたが隣に寝てたら、
私どきどきして、眠れなくなっちゃうし……」
ヒューナ
「睡眠不足はだめよ……?
戦場のど真ん中であくびなんて、してる暇ないでしょ……?」
その言葉は、添い寝をしにきたのではなく、
身体を重ねに来たのだと宣言しているようなものだったが、
どうやら彼女は、自分の言葉の真意に気付いていない様子だった。
互いに、小さな甘い感情を抱いていることには勘付きつつ、
それが具体的に何なのかを伝えないこの関係は、
もう随分と長く続いていた。
ヒューナ
「んぅっ……ふぁ……ど、どう……?
前より……ひぁっ、ちょっとだけ、慣れてきたと思わない……?」
俺に馬乗りになったヒューナは、
しっとりと潤った秘所を指先で広げながら、
肉棒を根本までゆっくりと飲み込んでいく。
毎夜眠る前に、廊下で彼女と交わす抱擁のように、
少し強めの刺激が、きゅうきゅうと肉棒に降り注いでいた。
しかしこの、ぴったりと噛み合いながらも、
息苦しさのない感覚は、慣れてきたというよりも……。
ヒューナ
「……えっ? 慣れてきたわけじゃないって……えぇと……」
ヒューナ
「更に相性が良くなった……って……?」
ヒューナ
「うっ……うぅぅぅぅ……ばかっ。
は、はずかしいじゃない……そういうの……」
照れ隠しなのだろうか、
ヒューナはこちらの腹筋をぺちぺちと叩いてくる。
ヒューナ
「でも……ちょっとだけ……」
ヒューナ
「えへ……ほんのちょっとだけ、うれしいかも……?
あなたと相性が良いなんて、とっても素敵なことだから……」
そう言ってはにかむヒューナの言葉と表情は、
半ば不意打ちめいて、こちらの心臓を射抜いていく。
初恋をしたばかりの、少年のような気恥ずかしさが、
胸中を駆け巡り、自分の頬が赤くなっていくのが、
鏡をみるまでもなく分かってしまう。
ヒューナ
「……あっ……ふふっ、王子も恥ずかしいんだ」
ヒューナ
「でも今日は……いつもと逆だからね……?」
普段であれば、俺がヒューナに尽くす側であった。
寝台に組み敷いたヒューナを攻めるのは俺の方で、
彼女はいつも受け身で、優しく抱きとめてくれるのだ。
しかし今夜は、ヒューナが俺にまたがっていて、
主導権は彼女の方にあるのだった。
ヒューナ
「いつもいつも、
私の恥ずかしいところ見られっぱなしだから……」
ヒューナ
「今日は、あなたをいーっぱい!
あんあんきゃんきゃん言わせてあげるわ……♪」
そんな可愛らしい喘ぎ声を、
ヒューナに聞かれてしまうわけにはいかない。
何が何でも、彼女を先に果てさせようと決意して、
愚息にもしっかりと、我慢するように言い聞かせておく。
ヒューナ
「んっ……それじゃあ……動くからね……?」
俺との性交から、学び取ったのだろうか。
ヒューナは器用に腰を上下させ、
その膣を以て、丁寧に肉棒を扱き始める。
ゆるやかな抽挿だったが、二人の相性の良さと、
何よりヒューナが尽くしてくれるという事実が、
何とも言えない甘く温かな心地よさを与えてくれた。
ヒューナ
「ひぁ……んっ……あなたのおち○ちん……あぁっ、
びくびくって……してるわ……?」
ヒューナ
「上手く動けてるって……ことかしら……?」
射精への欲求とは全く別の、
肌が直接触れ合う心地よさに、無意識に腰が震えてしまっていた。
柔らかな尻と恥丘の感触も相まって、
触覚的にも、性的にも、
幸福感に満ちた快感が溢れてくるのである。
ヒューナ
「…………えぇと……んっ……つまり……?」
ヒューナ
「気持ちいいってこと……?」
ヒューナ
「そっか……ふふっ、王子のこと、
気持ちよくしてあげられているのね……」
この緩やかな抽挿であれば、
すぐに射精に導かれてしまうことは無いだろう。
故に、ヒューナのきめ細やかな肌の感触や、
柔らかでしっとりと潤った膣道のぬくもりを、
長く楽しむことができそうだった。
ヒューナ
「んっ……うぁ、ひぁあっ……。
あ、あれ……? でも、全然喘がないじゃない……?」
ヒューナ
「へ、変な声、出ちゃいそうに……ならないの……?」
男はそんな簡単に喘がないものなのだ、
と苦笑してみせると、ヒューナはぷくっと頬を膨らませて、
ヒューナ
「むぅっ、それ、ずるくないかしら……」
ヒューナ
「ひぁっ、お、女の子だけ……んっ、
喘がされるの……絶対ずるいと思うわ……!」
そんなことを言われても困ってしまうものだった。
そも、男の喘ぎなど、
聞いて嬉しい者などいるはずがないだろう。
ヒューナ
「私が! 嬉しいの!」
ヒューナ
「よぉし……今夜の目標は……っ、
あなたをあんあん言わせることだからね……!!」
…………何?
何を言われたのか理解するよりも早く、
ヒューナは勢いを付けて、上下運動を加速させて、
ヒューナ
「ひゃぅぅあああっ!? んっ、んぅぅぅっ!?
こ、こりぇでっ、どう? どうかしら……!?」
自分で激しくしておいて、
ヒューナ自身が強烈な快楽を感じている様子なのは、
もはや自業自得としか言えなかった。
何とも幸せそうにとろけた表情をするヒューナを見つつ、
しかしこちらにも、あまり余裕がないことを自覚してしまう。
もとより相性の良すぎる二人の性器が、
これ程までに激しく摩擦されてしまえば、
互いに強烈すぎる快楽を刻まれるのは自明であった。
ヒューナ
「んっ、あああっ、で、でも……んぅぅぅぁああっ!
まだ……喘がないみたい……ね……ひぅぅっ!!」
ヒューナ
「も、もっと……もっといっぱいっ、
ひぁっ、し、してあげるんだからぁ!!」
より抽挿を激しくするためなのだろう、
ヒューナは自身のたわわな乳房を、
かばうように片手で抱え上げる。
まるでこちらへ向けて、
ふたつの麗しき果実を誇るかのような姿勢。
憎からず思っている少女が、
乳房をこちらに差し出したとして、
それに手を伸ばさずにいられる男など何処にいようか。
ヒューナ
「ひあぁあぁあ……っ!? な、なに、ひぁっ、えぇっ!?」
ヒューナ
「やだっ、おっぱい、くすぐった、ひぁっ、んぅぅぅぅっ!?」
ヒューナが感じているのは、
くすぐったさだけでは無いのだろう。
柔らかな果実の形を崩さぬように、
その表面をなぞるように優しく愛撫すると、
ヒューナは律儀に小さな嬌声を漏らし、身悶える。
ヒューナ
「んぅっ、ひやあぁああん……っ!?
お、おっぱいなんて、いつでも揉ませてあげる、からぁっ!
今は……ひぁっ、ああぁっ、おとなしくしててよぉ……っ!?」
そんなことを言いつつ、ヒューナは実に気持ちよさそうに、
とろけきった表情で腰を振り続けている。
彼女がこんなに嬉しそうならば、
愛撫を止めるなどという酷なことが、俺に出来るはずが無かった。
ヒューナ
「んやぁああぁああ……っ!?
ぜ、絶対ちがっ、ちがうぅっ……!
あ、あなたっ、楽しんでるだけでしょう……!?」
ヒューナ
「ひぁっ、やだっ、やだぁ……!!
こんなの、わ、私だけイっちゃ……イっちゃうぅ……!!」
ヒューナ
「ひぁああっ、んぅっ、んぅぅ――ッ!!」
唇を噛み締め、必死で声を押し殺しながら、
ヒューナは絶頂を迎え、びくびくと身体を震わせる。
きゅうきゅうと幾度も脈動する彼女の秘所は、
その収縮を以て精液を絞り出そうとしてくるが、
こちらにはまだ、数度の抽挿を耐える程度の余力が残っていた。
ヒューナ
「やっ、あぁっ、お、王子……何を……っ!?」
ヒューナも、一度の絶頂では足りないだろう。
ならば今度は、こちらから攻める番だった。
両胸を受け止めるように手のひらで包み込み、
それをある種の支点として、
己の腰を振り、ヒューナを垂直に貫いてやると――
ヒューナ
「ひぁ――ッ!? んぅ――ッ!! ――ッ!!」
ヒューナ
「やっ、やだっ、やだやだやだぁ……ッ!!
さ、さっきっ、わたひ、イったばかり……なのにぃ……ッ!!」
ヒューナ
「ばかぁっ、ばかばかばかぁ……っ!!
いじわる! いじわる王子ぃ……!!
こんなの、こんなの気持ちよすぎるかりゃあ……ッ!!」
言葉の上では否定しながらも、
彼女が快楽を前にして、瞳を輝かせているのがよく分かる。
ならば最後の瞬間まで、
この最高の快楽を余す所なく刻み込んでやりたかった。
ヒューナ
「ひぁぁっ、ま、またイっちゃうっ、
イくっ、イっちゃうから……も、もうっ、ひやぁ――ッ!!」
ヒューナが再び、深い絶頂を迎えた事実が、
肉棒を通して伝わってくる。
その衝撃に逆らわず、むしろその律動に合わせるように、
ヒューナの子宮の奥へと、叩きつけるように精液を送り込んだ。
ヒューナ
「ひぁあっ、ああっ、んッ、ああ――ッ!!
すきっ、王子すきぃっ、だいすきなのぉ――ッ!!」
視界が真っ白に染まる程の快楽の中、
力の抜けたヒューナが倒れ込んでくるのを、
かろうじて受け止め、共に寝台に寝転がる。
荒い呼吸を繰り返しながら、どちらともなく唇を重ねて、
そこに相手がいるのだと確かめるように、舌を絡めあった。
ヒューナ
「ん……はぁ……はふ……うぅ……」
ヒューナ
「本当は……あ、あなたを……んっ、
あんあん言わせるつもりだったのに……」
結局、ヒューナが普段以上に乱れただけだったな、
と苦笑していると、彼女は呆れたような表情で、
ヒューナ
「あら……? でも、あなたも声が漏れていたわ?」
…………?
ヒューナ
「そんな、気のせいだろう? みたいな顔しても無駄よ。
あなたもイく時、いーっぱい愛の言葉を叫んでくれたでしょ?」
………………?
無意識に、俺も叫んでしまっていたのか……!?
ヒューナ
「ふふっ、嬉しかったわ。
好きな人が、好きだって言ってくれたんだもの」
あまりの恥ずかしさに顔を隠したくなってしまうが、
ヒューナが頬ずりをしてくるものだから、それすらも叶わない。
未だ形になっていないと思っていた、小さな恋心は、
いつの間にか、こんなに大きく育ってしまっていたのか。
ヒューナ
「……あっ、それとね」
ヒューナ
「私の『好き』も……もう、『たぶん』じゃないからね」
――たぶん。
その言葉が、彼女がかつて、
俺に好意を伝えてくれた時に、ついていた言葉だ。
そうしてヒューナは、
俺の額に、照れ隠しの口づけをしながら、
もう一度、こんな言葉を伝えてくれたのだった。
ヒューナ
「好き、大好きよ。
私はね、あなたのことが大好きなの!」