ノワール寝室1 シーンテキスト

ノワール
「んっ……むにゃ……ん……? ひぁあっ!?」

ノワール
「……ま、待てっ!
待て待て待てっ! 何だその凶悪な鈍器はッ!?」

人の性器を鈍器呼ばわりとは、何とも失礼な娘だった。

ノワール
「ど、どう見ても鈍器じゃないか!
なんで私の股にそんなものを出し入れしているんだ!?」

何故と問われても困ってしまう。

何しろ俺は、
普段どおりにノワールを抱いているところだったからだ。

ノワール
「……何? それはいったいどういう……?」

ノワール
「ひぁっ……ま、毎晩貴様の部屋に忍び込んでは、
こんな風に交わっていた……だとぉ……ッ!?」

ノワールはつい先日、王国の仲間に加わったばかりの娘だ。

彼女は幼少期から魔物に取り付かれており、
その力を制御下に置いた今であっても、
夜になると魔物の力が「性欲」として発現するようだった。

それ故に、他の仲間に被害が出ないよう、
俺が性欲暴走状態のノワールの面倒を見ていたのだった。

ノワール
「そんなこと信じられるか変態!! 変態王子ッ!!」

ノワール
「んぅっ……あぁぁっ……!!」

ノワール
「わ、私が眠っているのを良いことに、
んっ……んやぁっ……す、好き勝手に変なこと、
し、したんだろう、どうせ……っ!!」

本当に、毎夜寝室に忍び込んでくるのは、
ノワールの方なのだが……と思いつつ、
俺は明確な証拠を示すべく、寝台の傍らに視線を向ける。

ノワール
「……えっ? なっ……これは……いったい……」

そこには、俺達を見下ろす、
ノワールに取り付いた魔物が鎮座していた。

この魔物は、おそらくは性欲という本能を解放させることで、
身体の主導権を奪おうとしているのだろうと、
信頼のおける魔術師と相談した上で、俺は仮定していた。

それ故に、万が一の事態に備えて、
暴走したノワールの性欲を、
俺が毎夜鎮めていたのだった。

ノワール
「にわかには信じがたいが……どうやら、嘘ではないらしいな」

ノワール
「すまない、世話をかけたな、王子」

ノワール
「……あの、だから、正気に戻ったのだから、
その……私の胸を鷲掴むのをやめてくれないか」

ノワール
「そ、それに……きゃぅっ……私の中に、
それを……だ、出し入れするのも……ひゃぅぅ……ッ!!」

ノワール
「変な気分に……なってしまうからぁ……っ!
早く、と、止めろと……っ、んやぁああ……っ!?」

――ノワールが本当に正気に戻ったのかどうか。

もしかしたら、これは魔物の演技ではないのか。

その真偽がはっきりしない以上、
性欲が暴走した状態にあるノワールを解放するわけにはいかない。

ノワール
「もうっ、正気だと……言って……ひぁっ、やぁあぁっ!!」

これほどまでに嬌声をあげ、
肉棒を痛いほどに締め付けてくるのは、
やはりノワールが性欲を制御出来ていない証拠なのではないか。

今この場で、ノワールを魔物から救えるのは、
彼女の性欲の対象である俺しかいないのだ。

ノワール
「ば、馬鹿ものぉ……っ!!
だ、誰が性欲の対象だ……この変態っ、変態王子!!」

しかし、ノワールが毎夜寝室へ来るということは、
やはり俺を性欲の対象として見ているとしか思えない。

それがノワールの、無意識の助けを求める声なのであれば、
俺は彼女の主人として、仲間として、
やはり全力で絶頂を迎えさせてやらねばなるまい。

ノワール
「変なところで……ひゃうっ、ま、真面目になるな馬鹿ぁ!!」

ノワール
「貴様を好きなのは、じ、事実だが……ッ!!
こんなめちゃくちゃな性交じゃなく……も、もっと……」

ノワール
「やさしく……雰囲気のある夜に……うぅ……ぐすっ……」

ノワール
「うぅ……うわぁん……ッ!!
王子の馬鹿っ、馬鹿馬鹿馬鹿ぁ……!!」

ノワール
「王子なんか嫌いだ! 大嫌いだ!!
大好きだけど大嫌いだこの変態ぃ……ッ!!」

ノワールは大粒の涙を零しながら、
いやいやをするように首を横に振る。

もしや、本当に彼女は正気に戻っているのだろうか……?

ノワール
「ぐひゅっ……えぅ……あ、あたりまえだ、ばか……っ!!」

ノワール
「私が暴走して……王子を襲っていたのは……ぐすっ、
信じる……信じるけど……えぐっ……ぐひゅん……」

ノワール
「正気に戻ったのだから……ちゃんと、やさしく……えぅ、
抱いて……欲しいのに……うぅ……うわぁん……!!」

この声色、この泣き声、この語り口、
どうやらノワールは、
本当に魔物による性欲暴走から解放されたらしい。

俺は大慌てで謝罪の言葉を重ねるが、
ノワールは一向に泣き止もうとはしてくれない。

ノワール
「……ぐすっ……じゃあ……ちゃんと優しく、
奥さんにするみたいに、優しく抱いてくれる……?」

ノワール
「そ、それから、初めての夜みたいに、
今度あらためて、ちゃんと雰囲気作って抱いてくれる……?」

当然だと、何度も首肯を繰り返していると、
ようやくノワールは落ち着いて、俺に身体を委ねてくれた。

ノワール
「それなら……許す……ぐすっ……」

ノワール
「でも、こんな半端なのは、許さないからな……」

ノワール
「ちゃんと最後まで……私を気持ちよくして、
王子もちゃんと、精液出すまで許さない……」

何とも強烈な脅しだった。
しかしこんな要請ならば、むしろ望むところである。

こんなやり取りの間にも、
全く硬度を失わなかった肉棒に力を込めると、
ノワールの蜜穴も、それに応えるようにひくひくと震えた。

ノワール
「ひぁっ……お、王子……。
泣いたり叫んだりしても……もう止めなくていいからな……」

ノワール
「私を……貴方のものなのだと、
この身体に刻み込んでほしい……」

その言葉に深く首肯を返し、
しっかりとノワールの身体を抱きかかえて抽挿を再開する。

性欲によって暴走していた時以上に、
彼女の膣壁は柔らかく、なめらかに俺を包み込み、
まるで花園を駆け回るかのような心地よさを与えてくれる。

ノワール
「んあぁっ、ひぁっ、んやぁあん……ッ!!
そこっ……ぐりぐりされるの……あぁっ、
きもち……よくてぇ……ッ!!」

ノワール
「もっと……王子ぃ……っ!!
もっと私をいじめて……壊してぇ……っ!!」

言われるまでもなく、
ノワールと想いの通じ合ったこの行為を、
半端なままに終わらせるつもりなど全く無かった。

じゅぷじゅぷと、おびただしい愛液を零す蜜穴を、
俺は果敢に、垂直に攻め立て、
ノワールを絶頂に導くべく奮闘する。

ノワール
「んぅぅぅッ! きゃお……ッ!?
それっ、きもち……ひぁっ、気持ちよくてっ、あぁあっ!!」

ノワール
「王子っ……王子ぃ……ッ!!
王子のおち○ちん好きっ、好きだっ!!」

ノワール
「あぁっ、あぁあぁッ!!
王子ぃ、イくっ、イくぅぁああッ!!」

――ッ!!

ノワールの絶頂を示す収縮が、
肉棒を締め付け、ふたりの密着感を更に増してくる。

搾り取るようなその衝撃に、
愚息は一切の抵抗が出来ないかのように思えたが――

ノワール
「ひむゃ――ッ!? だ、だめだ王子ッ!!
イってるっ、イってりゅのに、そんな……ひぁっ、あぁあッ!!」

もっと、もっと高みへ、もっと心地よい世界へ。

せっかくこうして、同意の上で交わることが出来たのだ。
ノワールを更なる絶頂へと導いてやりたいのだ。

ノワール
「だめっ、らめぇえ……っ!!
こんなのっ、こんなの本当に壊れちゃうっ!!」

ノワール
「だめっ、だめだって……!!
王子、王子の馬鹿っ、馬鹿ぁ……!!」

ノワール
「ああぁっ、あぁあああ……ッ!!
これっ、もうっ、だめっ、だめだめだめぇ――ッ!!」

ノワールの悲鳴にも似た嬌声の後、
俺に襲いかかったのはあまりにも激しすぎる膣口の収縮だった。

流石にその衝撃には耐えきれず、
俺は限界を超えて貯蔵していた精液を、
一滴残らずノワールに吸い上げられてしまった。

ノワール
「ばか……おおばかもの……きらい、きらいだ……」

ノワール
「大嫌いだ貴様なんか……」

ノワール
「…………うっ……どうしてそんな悲しそうな顔を」

ノワールに嫌いだと連呼されれば、
悲しくもなろうというものだった。

ノワール
「くっ……」

ノワール
「別に、死ぬほど嫌いなわけではない……」

ノワール
「ただ……その……。
そうだ、ちょっと嫌いなだけだ、ちょっと」

…………。

ノワール
「…………」

ノワール
「えぇい! 貴様は捨てられた子犬か!!
好きだ! 好きに決まってるだろう大馬鹿変態王子!!」

そうして俺達は、
こんな冗談めかしたやり取りを交わしつつ、
ゆったりと時の流れる、密やかな夜を過ごしたのだった……。