トコヨ寝室2 シーンテキスト
トコヨ
「あ、はあっ。なんで、アタシの体は……どうなったのだ?」
トコヨ
「あれから、王子に抱かれてから、毎晩こんな……。ああん!」
トコヨ
「自分で、慰めるだなんて。なんて愚かな、く、ううううん!」
トコヨ
「ああっ、イく! 果てる! またイくっ!!」
トコヨ
「胸も、お尻も気持ちいいの! 王子、王子いっ!
あああああああああああ!」
トコヨ
「はあああああーーーーーーーーーーーーーーーーん!」
がくがくと自室のベッドで痙攣し、
裸で自慰をしていたトコヨが果てた。
はあはあとしばし荒い呼吸をして、彼女は余韻に浸っていた。
トコヨ
「王、子……好き、だ……。はあ」
だから、こっそり部屋に入ってきた俺に気付かず、
そんな呟きまで漏らす。
ふいの本音にこっちが驚き、つい物音を立ててしまったほどだ。
トコヨ
「! 王子!? い、いつからそこに!!」
さすがにトコヨが気が付いて、慌ててシーツをたぐり寄せた。
単純な話だ。寝室に呼びつけるのも面倒で、夜這いに来ただけである。
トコヨ
「そ、そうか……そうだな。
アタシは王子の、玩具だからな。好きに来てくれてよいのだぞ」
トコヨ
「だが、その。……もしかして、さっきの、聞いていたか?」
トコヨ
「……!! ああっ、あああ!」
トコヨ
「し、死にたい! 死にたい死にたい!
クッ、殺せ、殺してくれ王子!
知られた! よりによって、王子に知られるだなんて!」
トコヨ
「あああああああああああああ~~~……!」
かつては瘴気に彩られていたその瞳は、
いつしか皆と同じ普通の色になっていた。
そこからぽろぽろ涙をこぼして、
白い肌を赤く染め、トコヨはベッドに顔を埋めた。
本当に知られたくなかったことなのだろう。
トコヨ
「カグヤに、顔見せできなくなる!
アタシには、王子を好きになる資格なんて、ないのにっ!」
トコヨ
「やはりアタシは、存在するだけで罪なのだ! うっ、くっ!」
しかし、めくれたシーツの下から見えた彼女の秘所は、
先ほどの自慰で濡れそぼったままだ。
だから俺は服を脱ぎながら、うつぶせになったままのトコヨにのしかかる。
トコヨ
「!? 王子っ」
トコヨ
「あ……そんな、うあああっ!」
おしおきしてやる──。
後ろからそう囁いて、トコヨの大きな尻を揉み、
いきなり割れ目に指を入れた。
濡れた肉のひだがねっとりと絡みつき、トコヨの背中がのけぞった。
トコヨ
「ううっ、そうだ……。それで、いい!」
トコヨ
「王子、おしおき、してくれ。
アタシは王子の、性玩具だ。それくらいしか価値のない、女だから……」
トコヨが尻を振りながら哀願した。
もちろん俺は遠慮しない。
しとどに濡れそぼった割れ目の中へと、自慢の肉棒を突き立てた。
トコヨ
「ああっ……アアアアアアアアーーーー!」
それだけで絶頂を迎えたトコヨが、
四つん這いの恰好で、たまらず高い声を出した。
やはり敏感だ。すぐに愛液があふれ出し、シーツに染みた。
だが、いつもならそのまま激しく腰を打ち付けるのだが、
今日は趣向を変えてみる。
トコヨ
「あっ、んっ? え……」
トコヨ
「王子、なにを? ダメだ、そんな、ゆっくりなんて!」
俺はじらすように、ゆっくりと腰を動かす。
トコヨが思わず身をよじるが、好きにはさせない。
後ろから腕を掴み、じっくりと蜜壺の感触を堪能した。
トコヨ
「あああ、なに、これっ。違う、これ、おしおきじゃないいい!
こんなの、普通の、セックスだ!
愛し合ってるヤツだ!? あはあああ」
うるさいな、と後ろから無理矢理キスをすると、
トコヨはいっそう嫌がった。
そこに舌をねじ込んで黙らせる。抵抗は許さない。
お前は俺の玩具なのだろう?
そう告げればもう、トコヨは抗うのをやめた。
トコヨ
「ああ……でも、こんな。んっ、やさしくしないで、王子。
胸が、切ないんだ! アタシ、ダメなのに、王子のことが……!」
惚れているのはもう知っている。
だからこそあえて、ちゃんと愛してやりたくなったのだ。
他の女たちと同じように。
トコヨ
「こんなにゆっくりなのに、んっ、気持ちいい……。ああっ!」
トコヨ
「そうか、これも、王子なりのおしおきなのだな?
アタシが一番嫌がることを、王子はしてくれているのだな?」
トコヨ
「ならば甘んじて受けよう、んはっ。あああ」
トコヨは無意識に、自分から腰を振り始めていた。快楽の虜になる。
俺も同じだ。何度か抱いていくうちに、
トコヨの体は女として熟れてきていた。
今までになく吸い付き、濡れて、
肉をうねらせる。たまらない──。
さらに俺は体位を変えた。
正常位になり、いっそう深くトコヨの中に入り込む。
トコヨ
「あはあああ! やっぱり、ダメだあっ。
これ、いつもより……頭、おかしくなる!」
トコヨ
「ゆっくりなのに、気持ちいいのが、ずっと続いてるうう!」
トコヨ
「!? 王子、大きくなってっ!」
射精のときを迎えた怒張を感じ取ってか、トコヨがはっと我に返った。
だが俺は彼女の両手に指を絡め、逃がさない。
トコヨ
「ああ、王子いい……!」
だからトコヨも観念して、自分から俺の腰に両足を絡みつけた。
トコヨ
「王子……大、好きだっ。んああああああああ!」
トコヨ
「出てる! 出されてる! 王子の、熱いのがあああ……!」
どくどくと中に出した精子を感じ取り、
トコヨは汗だくになって身悶えた。
──もちろん俺が、この一発だけで終わるはずもない。
トコヨ
「んはあっ! ああーーーーーーー!
ああアーーーーーー!!」
獣のように啼いてトコヨは、何度でも果てた。
それでも夜が明けるまで抱き続ければ、さすがに俺も打ち止めだ。
どろどろに汚れたトコヨの隣で、一息吐いて横になる。
トコヨ
「ああ、アタシは……なんてことをっ」
腰が抜けて起き上がれないトコヨは、
だらしなく開いたままの自分の割れ目を確認する。
そこは中に出した精液がこぼれだし、ぐちゃぐちゃに白濁していた。
トコヨ
「ごめん、カグヤ。
アタシみたいなのが、王子の寵愛を受けるだなんて、
許されないのに……!」
そんなトコヨを俺は抱き寄せ、強引に腕枕してやった。
トコヨ
「えっ。王子、なにを?」
いいから、と俺はトコヨに身をゆだねるよう命じた。
もとよりトコヨを抱くように頼んできたのは、
カグヤなのだから、と。
トコヨ
「……あ」
そのことを思い出し、トコヨは素直に俺の腕に頭を預けた。
俺は今になって、妹であるカグヤの真意を理解する。
ついでにトコヨの髪を撫でてやれば、
それだけで彼女は戸惑いを見せ──
やがて安堵の表情になった。
トコヨはどうやら、誰かに愛情を注がれることに慣れていないのだ。
妹のカグヤであっても、まだその溝は埋めきれていないらしい。
だからこそ俺に頼み込んだのだろう。
カグヤとは違う方法で愛して欲しい、と。
トコヨはどれだけひどい生き方をしてきたのだろうか。
自分以外の者たちすべてを呪うほど、彼女はねじ曲がってしまった。
それが完全に解きほぐれる日は、まだ遠いだろうが──。
トコヨ
「すー……。すー……」
気が付けばトコヨは静かに寝入っていた。
その表情はカグヤが寝ているときと同じく、穏やかなものだ。
今だけは安らかに眠ればいい。
俺も腕枕をしたまま目を閉じて、
トコヨの体温を感じながら、眠りに落ちていくのだった。