ティール寝室2 シーンテキスト

ティール
「な、な、な、なんでですかー!!」

夜更けの寝室に、ティールの抗議の絶叫がきんきんと響く。

普段であればティールが攻める側なのだが、
今夜の彼女は俺に押し倒され、寝台の上に転がっていた。

ティール
「これじゃあ主導権、王子様の方にあるじゃないですかー!」

そのとおりである。

毎夜毎夜、ティールは俺が眠っている内に忍び込んでくるが故に、
大抵主導権は彼女の方にあるのだった。

しかし、搾り取られるばかりではいられないと、
今夜はこうして、反撃に出ることにしたのだった。

ティール
「納得いきませんー! 抗議します!
断固抗議します! お断りしますー!!」

がばっと身体を起こそうとするティールの片脚を抑え、
ぐいっと持ち上げてやると、
彼女は再び、ころんと寝台に転がった。

ティール
「ひゃぁっ!? ぐぬぬぬぬ……。
もう、ほんとにダメなんですってばぁ……」

そんなに嫌なのだろうか……?

ティール
「嫌なわけでは、ないですよ? えぇ」

ティール
「だって、王子様とえっちなことするの、
最高に気持ちいいですから……」

ティール
「ただ、ですね……ただ……その……」

いったいどうしたのだろうか……。

もしかしたら本当は、俺と交わるのが嫌なのか……?

ティール
「うっ……うぅぅ~……。
そんな捨て犬みたいな目で見ないでくださいよぉ……」

ティール
「分かりました。良いです。
観念しましたから、私のこと犯しちゃってください!」

しかし、ティールが嫌なことはしたくないのだ。

ティール
「わ、わ、わ、分からずやですねー!!」

ティール
「うぅぅ……理由を聞きたい……とか……」

ティール
「……えぇと、たぶん……気持ちよすぎて、
何だかスゴイことになっちゃうと思うので……。
だからこっちが受け身なの、恥ずかしいんです……」

ティール
「……気持ちよすぎてあっへあへになってる私とか、
見たくないですよね? もっとおしとやかな方が良いですよね?」

ティール
「……それはそれでとてもイイ!
じゃないですってばバカ王子様ぁー!!」

性の営みとは、
互いの本性が丸見えになるものではないだろうか。

故に、初めてティールと交わった時に、
ティールの可愛らしい嬌声を聞いたのも、
こちらの果てる顔を見られたのも、ある種喜ばしいことである。

ティール
「うっ……そんなきらきらした笑顔で……」

ティール
「わーかーりーまーしーたっ!
……でも、手加減してくださいね……?」

ティール
「わ、私だって、好きな人に……その、
みっともない姿見られるの……ごにょごにょ……」

ティールの語尾は、どんどん小さくなっていく。

ちゃんと言ってくれないと分からないのだが、
という抗議の意思を込めて、
触れているだけだった肉棒で、ふたつの花弁を割り開く。

ティール
「ひやぁあっ!? い、言います! 言いますからぁ!」

ティール
「王子様のこと、ちょっと良いなーとか思ってるんですー。
正直好みなんですー。その上相性抜群で、
こーりゃいいやー! とか思ってるんですー」

ティール
「……端的に言って、王子様のこと好きなんです」

不貞腐れた様な言葉の羅列に肩をすくめていると、
追い打ちをかけるかのように、
真剣な口調で、ティールは告白の言葉を紡いでくる。

不意を打たれ、思わず己の顔が赤くなっていくのが、
鏡を見るまでもなく分かってしまう。

ティール
「よーし、反撃おしまい!
じゃあ王子様、ヤっちゃってください!」

普段と何も変わらない、元気でどこか巫山戯た声色。

それにどこか温かな感情を抱きながら、
苦笑を交わしあい、ゆっくりと互いの身体を重ねていく。

ティール
「んぅっ……な、慣れたつもりでしたけど、
やっぱり……ちょっときついです……」

ティール
「……んっ、ふぁ……だい、じょうぶです。
私を舐めちゃいけませんってば」

ティール
「だって……私のここ、王子様専用ですよ……?
ひぁっ……王子様を受け入れることに関しては、
絶対に、間違いなく世界一なはずですから……っ!!」

ティールらしい言葉だな、と肩をすくめ、
互いに不敵な笑みを浮かべ合う。

肉棒は膣道の最奥まで辿り着き、
子宮口をぐいっと押し上げ、
二人が繋がりあったことを示してみせた。

ティール
「きゃぅ……っ!!」

ティール
「い、いえ……びっくりしただけです……。
いつもと違う姿勢なので……その……ですね、
いつもと違う場所に、ぐいっとあたって……」

ひくひくと振るえる膣口は、
ティールの感じたものが驚きだけではなく、
快楽によるものでもあると、密かにこちらへ伝えてきていた。

ティール
「う……そうですね……正直めちゃくちゃゾクゾクしていて、
このまま動かれたりすると、
ティールさん壊れちゃうんじゃーとか思ってますよ、えぇ……」

ティール
「なので、少しだけ深呼吸とか、
心の準備をする時間をくれたりすると……って、あっ、待っ」

ティールの可愛い姿を見られる機会を逃すわけが無かった。

こちらに主導権があるのを良いことに、
膣口がゆるむ瞬間を狙って、擦り上げるような抽挿を開始する。

ティール
「んぅぅぅ~ッ!? ま、待ってって言ったのにぃっ!?」

ティール
「ひぁっ、んやぁああんっ!?
や、ひぁあっ、こ、これぇっ、ぜ、全然違うぅ……っ!!」

ティール
「奥っ……奥の方っ、ぐりぐりって、あたってぇ……っ!!」

ざらざらとした蜜肉は、その柔らかさと、
不規則な収縮を以て肉棒を丁寧に扱き上げてくる。

主導権が無いせいだろう、
ティールの表情はどこか困惑したような、
強すぎる快楽に翻弄されているかのようだ。

ティール
「だ……だってぇ……っ!
王子、さまっ、ぜ、全然……手加減してくれにゃ……ひぁあっ!」

ティール
「や、やだぁ……っ! こんなの絶対すぐイっちゃ……あぁっ、
だ、だめ、ダメです! ちょっと待っ――んやぁあッ!?」

ティール
「ほんとすぐイっちゃいますかりゃっ!
ちょっと勢い控えめ……でって……あぁにゃあぁぁっ!?
王子様……ま、まったく聞いてないですね……ッ!?」

よく聞こえていたが、
ティールが気持ちよく果てられるというのなら、
こちらも全力で奉仕してやらねばなるまい。

びくびくと不規則に震える膣道の刺激に、
甘露めいたとろける心地よさを感じながら、
ティールの性感帯を容赦なく攻め立てていく。

ティール
「んきゃぅぅぅうぅッ!?
ひぁっ、やぁんっ!? そ、そこぉっ、だ、だめですー!!」

ティール
「ひぁっ、あぁぁああっ、や、やだぁっ、
イく、イっちゃうっ、イっちゃいますぅぅぅぅっ!!」

ぎゅう、とシーツを握りしめながら、
ティールは全身をぴくぴくと震わせて、絶頂を迎える。

肉棒を締め付けてくる快楽の脈動は、
何とも形容し難い強すぎる刺激を、こちらに刻み込んできた。

ティール
「ふぁ……ひぁ……ぁ……? あ、あの、王子ひゃま……?」

…………?

ティール
「あ、あのっ、わ、わひゃひ、今イったんですけどぉ!!」

見て分かるし、肉棒でもその事実をしっかりと確認している。

彼女はいったい何が言いたいのだろうか、
と首を傾げながら、降り注ぐ快楽を甘受すべく、
さらに抽挿の速度を上げていく。

ティール
「ちょっとくらいっ、や、やしゅませて……っ!
くらひゃっ! ひぁっ、あぁあっ、んやぁああんっ!?」

ティール
「こ、こんにゃのぉっ! す、すぐイっちゃう、
またイっちゃう……っ……だめ、だめですぅぅぅっ!!」

ティールは自己申告に違わず、
背を仰け反らせて再度の絶頂を遂げる。

元より相性は良かったのだろうが、
連日の性交により、互いの性器は最早、
長年の戦友とでも形容できそうな一体感を覚えていた。

ティール
「な、なんれすかそれぇっ!
せ、せめて戦友じゃなくて、こいびっ、と、とかぁっ!
そういうのに例えてくだひゃいよぅぅぅぁあああっ!?」

ティール
「やぁっ、やだぁっ、お、おわらにゃいっ、
イってる最中なのにぃっ、ま、またおっきなのがぁっ!!」

ティール
「んぁああっ、あぁっ、ひぁっ、んやぁああんっ!?」

焦点の合わない瞳で、寝台の一点をじぃっと見つめ、
ティールは快楽に流されるままに全身を震わせる。

こちらに主導権がある以上、
ティールを果てさせることはあっても、
こちらが搾り取られることはないと予想していたのだが――

ティール
「んふ……んふふふふ……私だけ恥ずかしい顔見せるの、
んきゃぅっ……い、嫌ですからね……っ!!」

ティール
「王子様のオリハルコンゴーレムはっ、
私が叩き折ってみせますとも……ッ!!」

叩き折られるのか……ッ!?

面白い、ならば――ッ!!

ティール
「ひゃぅっぅうああぁああっ!?
き、来なさーいッ!! 受けて立ちますともーッ!!」

快楽と熱に浮かされたティールを真っ直ぐに見つめながら、
いつ果ててもおかしくない肉棒を、
全力でティールの中心へと叩き込み続ける。

俺のオリハルコンゴーレムが撃破されるのが先か、
ゴーレム殺しのティールが意識を失う程に果てるのが先か……。

これは最早、男女の営みでも、愛の交歓でもない。
共に性技を磨いてきた好敵手同士による、頂上決戦だった。

ティール
「ひぁっ、ああぁあッ、んやぁああッ!
イっちゃえっ、イっちゃってくださいっ、イけぇっ!!」

果てるのはティールの方だ。
万が一にも、こちらの敗北は無い。

半ば自殺行為にも思える強烈な締め付けを以て抗うティール、
その最奥を容赦なく抉り抜く俺の肉棒。

無限にも等しく思える時間の中、
あまりに強すぎる快楽に思考が真っ白に染まりながら、
ティールの子宮口めがけて、トドメの一撃を撃ち込み――

ティール
「ひぁ、あぁぁあっ、やっ、こりぇっ、あぁあああッ!!」

ティール
「ひぁ――ッ!! ――ッ!! ~~~~~~ッ!?」

――勝ったッ!!

限りない勝利の快感と、
同じく限りないティールとの結合による快感が、
精液の堰を破壊し、おびただしい白濁液を解き放つ。

全身を駆け巡るのは快感などという生易しいものでなく、
ティールと二人で練り上げた、
強烈すぎる暴力的な快感の濁流だった。

ティール
「あぁっ……だ、出しすぎ……ひぁああっ、
お、お腹……へ、へんな感、じで……あぁああっ」

精液が着弾する衝撃によって、
ティールは再び小さな絶頂を迎えたようだった。

ティール
「…………うぇぇ」

――だから、女の子が『うぇぇ』は無いだろう。

ティール
「うぅ、負けましたぁ……」

ティール
「あっ……でもでも……私ちゃーんと聞いてましたよ」

聞いていた……?

何をだろうか……。

ティール
「王子様、私をイかせようと必死で、
自分が何を口走っていたか、覚えてないみたいですね……」

もしや、何かうわ言めいたことを言ってしまったのだろうか。

ティール
「んっふっふ、これは王子様が、
シラフの時にいい感じの雰囲気で言ってくれるまで、
聞かなかったことにしてあげましょう♪」

な、何だ。いったい何だというのだ。
どうすればいいのだ……!?

ティール
「あっ、先に答えだけ言っておきますね!」

首をかしげるつつ、ティールが何と言うのか、
その言葉の続きを待っていると、
彼女は最高の笑顔を以て、こう言ってくれたのだった。

ティール
「私もですね、王子様のこと、だーい好きですよ♪」