キキョウ寝室3 シーンテキスト

キキョウ
「あの、王子……私に、なにか……?」

部屋を訪れた彼女は、そう言って首をかしげる。

ここ最近、こちらからの誘いを全て断ってきたキキョウに、
迷惑だろうか、と訊くと慌てて言葉を返してきた。

キキョウ
「め、迷惑だなんて……そんなこと、ないです……」

だが、その視線は泳ぎ、
しかも、わずかに後ずさっている。

そんな彼女の反応に、
もしかして嫌われてしまっているのだろうか、と
不安を言葉にする。

キキョウ
「それは違いますっ!」

言葉と共に、
彼女が抱きついてくる。

キキョウ
「それだけは……絶対に、ないです……っ」

キキョウ
「王子のお誘いを避けていたのは……その……」

キキョウ
「…………王子が……、
私に失望……してしまうのではないかと……、
そう思ってしまって……」

彼女からの予想外の言葉に、
俺は思わず聞き返した。

キキョウ
「王子との行為はとても……その気持ちよくて……」

キキョウ
「だ、だからこそ……、
自分が自分で無くなったように……乱れてしまうから……」

キキョウ
「これ以上……は、はしたない姿を見せてしまうと……、
いつか王子に……失望されそうで……」

顔を伏せたまま告げられた彼女の言葉に、
俺は安堵する。

と同時に、
彼女への愛しさがこみ上げ、
思わずキキョウを抱き寄せていた。

キキョウ
「王子……」

はしたないなどと、思うわけがない。

自分だけしか知ることのできない彼女の姿だ。
愛しさ以外の想いを抱くわけがなかった。

キキョウ
「王子……すみません。
私、勝手に一人で悩んでて……」

お互いの想いを確かめ合うように
自然と唇が重なった。

キキョウ
「んっ……、は、ぁ……」

名残惜しむように口が離れ、
それと同時に彼女の衣服を脱がす。

雪のように白い滑らかな肌を慈しむように、
何度もキスを落としながら、
自らの想いを刻んでいく。

キキョウ
「ひゃ、んぁあっ……!
は、ふぁっ……あっ……」

彼女をベッドまで引き寄せる。

自然と、彼女が俺の上に乗る体勢になっていた。

キキョウ
「えっ……? あのっ……わ、私などが、
王子に、乗るなんて……だ、だめです……こんな……っ」

逃げないでくれ、と
慌てて降りようとする彼女を抱き寄せる。

キキョウ
「に、逃げるなんて……そんな言い方、ずるいです……」

キキョウ
「王子に……も、もっと……近づきたい……」

キキョウ
「もっと、触れ合いたい……です……」

ならば、と抱き寄せた彼女の秘部に、
ゆっくりと指先を忍ばせて、
その濡れ始めた秘部を愛撫する。

キキョウ
「あっ……ふ、ぁぁ……」

恥ずかしさに足を閉じようとするが、
次第にその抵抗も消えていく。

キキョウ
「んんっ……だ、だめ……あぁ……、
また、私……へんに、なって……しまいます……」

ありのままの姿を見せて欲しいと、
キキョウの泣きはらしたような淫華に、
ゆっくりと怒張した自分自身を突き付ける。

キキョウ
「嫌いに……ならないで、くださいね……?」

首肯の代わりに、
ゆっくりと彼女の中に己を埋めた。

キキョウ
「ひ、ぅッ……、あっ、んぁああっ……!!」

繋いだ手の強さから、
彼女が自らに入っていく男根の熱さに
感じ入ってることを実感する。

キキョウ
「はぁ、ぅうんっ……あっ、あぁあ……、
そんな……下から、つかれたら……あぁっ……、
私……んんっ……あぁ……」

形の良いキキョウの胸が、
突き上げる腰の動きに合わせて愛らしく揺れる。

キキョウ
「ひぁっ……あぁあんっ、んっ、んんっ……、
王子……気持ちいい……ですぅ……んふぁぁあんっ……」

キキョウ
「お、王子も……ふぁっ、あぁ……、
王子も、気持ちいい……ですか?」

快感に頬を染めながら、
優しげな眼差しでそう問いかけてくる。

ああ、と握る手に力を加え、
さらに抽挿を激しいものにしていくと、
キキョウは艶やかな声をあげた。

キキョウ
「ひぁあっ、ああっ、あっ……ぁあああんっ……、
そんなに、ひぁんっ……は、激しくされたらぁ……あ、ふぁぁ……、
王子、わ、わたし……イっちゃいますぅ……あぁあンっ……!

言葉と同時に絶頂に達したのか、
彼女の膣中が一気に収縮してペニスに絡みつく。

その締め付けによって刺激され、
俺も同時に果ててしまった。

キキョウ
「あぁぁぁあああっ、あぁ……んんぅ……、
お、おうじぃ……アツいのが、ぁああっ……、
どんどん……はいって……やぁぁあんんんっ……!」

何度も大きく身を震わせるキキョウ。

射精が止まるのと同時に、
彼女の身体から力が抜け、
そのまま俺の胸へと身を倒す。

キキョウ
「おうじ……はぁ、ぁっ、ぁぁ……、
わたし……また、乱れて、しまって……んんっ……」

まだ荒いままの息と、
あいまいな意識の中、
彼女は言葉を漏らしていく。

キキョウ
「で、でも……まだ、王子と……繋がっていたい……です……」

キキョウ
「今日は、まだ……一緒に、いてくれますか……?」

ああ、と胸の中に抱き留める彼女の、
その艶やかな黒髪を撫でる。

キキョウ
「ありがとうございます……王子」

そして、
再び愛し合うことが出来ることを喜び合うように、
俺達はゆっくりと唇を重ねるのだった。