エマ寝室 シーンテキスト
エマ
「ひぅっ……あぁ……ぃ……ぁ……」
今宵何度目の射精だろうか。
全身を焼く快楽に身を委ね、
俺はエマの奥深くへと、白濁を注ぎ込む。
エマ
「……っ……はぁ……はぁ」
不死者の始祖に連なる存在でありながら、
快楽には弱いものなのだろうか。
少々無理をさせすぎたか、と問うてみると、
エマ
「……それは血族への宣戦布告でしょうか、愛しきあなた」
エマ
「これくらいで……んっ……音を上げるなど……」
どうやら、まだまだ問題ないようだった。
強気な表情を見せるエマに苦笑しつつ、
俺は何故か衰えない性欲と、
彼女への想いに任せるままに、肉棒を無理やり膣内へ突き入れる。
射精した直後、その硬直を解いたかに見えた雄の牙は、
とろとろに解れた膣内に収まると、
その内部で再びその力を取り戻していった。
エマ
「ひぅっ……あぁあっ!?
な、なかで……また、大きく……んやぁあっ!?」
エマ
「……嗚呼……あぁ……こんな……んぅっ」
エマ
「愛しき人に、蹂躙されるのが……あぁ、
こんなに……嬉しいこと、だとは……」
――まだ、強気な言葉を紡げる余裕があるのか。
毎夜の逢瀬、毎夜の性の交わりを経てもなお、
底の見えない女であるものだった。
エマ
「当然……でしょう……?
私はあなたの隣にあると決めたのですから……」
エマ
「ひぁっ……あなたが、私を求めてくださる、なら……」
エマ
「私の心は、身体は……あまねく全ての血液は、
愛しきあなた、あなただけのものなれば……」
そう言いながら浮かべる微笑みには、
確かにまだ余裕の色が見える。
陽光の支配する時間には悠然と、
何者にも穢されぬ美を誇るこの愛しき娘が、
夜になると見せるこの痴態が、何よりも美しいものだと思える。
この美をどう穢したものか、
そう考えながら、俺は腰を大きく引いて――
エマ
「きゃぅ……ッ!?」
怒張を強くエマの最奥へと叩きつけ、
そのままの勢いで抽挿運動を再開する。
精液と愛液の混ざりあった潤滑油が、
俺達の繋がりを祝福するかのように、
じゅぷじゅぷと淫びな水音を立てた。
エマ
「ひぁっ、ああぁあっ、んっ、ぁあああ……っ!!」
エマ
「ひぐっ……んやぁああっ!?」
一突き毎に達しているのだろうか、
エマの膣口は壊れてしまったかのように、
びくびくと震え、肉棒を締め付けてくる。
それすらもこちらには程よい刺激でしかなく、
俺は一切の容赦なく、愛しき娘の奥深くへ、抽挿を繰り返す。
エマ
「ぃぎぁっ、んっ、んやぁあぁっ!?
あぁ、お、うじ……あぁああっ、も、もっと……っ」
――もっと?
エマ
「もっと……私を……ひぁっ、ああぁぁああッ!?
王子の逸物で……んやぁッ……私を、壊して……くだ、さ……っ」
ならば、望み通りにするのが俺の役割か。
エマの最奥に亀頭を押し付け、
ぐりぐりと押しつぶすように腰を動かしては、
大きく肉棒を引き抜き、再び叩きつけるように突きこんでいく。
エマ
「あぁッ……ぃあ……んやぁああぁッ!?」
エマ
「王子……おうじぃっ……ああッ……愛しきあなた……っ!!」
エマ
「壊れ……あぁああぁッ、
わ、私がっ、壊れてしまいますぅぅぁあああ……ッ!!」
もっと、と俺を求めたのはエマの方だろうに、
彼女は歓喜の表情を浮かべながら、こちらに慈悲を乞う。
その様は最も汚れた場所に咲く美しき花のようで、
俺の嗜虐心を更に煽り立ててくる。
エマ
「ひぁっ、んぅぅぅっ、んやぁああッ!?
あぁっ……これっ、こんなのっ……きゃぅぁああっ!?」
絶頂の最中に絶頂を重ね、
己の身体が生み出す快楽に翻弄されながら、
エマはいやいやをするように、頭を横に振っている。
赤子のようなその様すら、
俺にとっては愛しき者の唆る痴態でしかなく、
肉棒には更なる力が満ちていった。
エマ
「――ッ! あぁ――ッ!!
だ、だめっ、王子、みな、みないでっ、あぁああッ!?」
――不意に、エマの唇の隙間から、刃の如き白き牙が覗く。
次いで赤き瞳には、月灯りめいた狂気の輝きが、
そして両の爪は、狩猟者の爪が伸びていく。
エマ
「こんなっ……あぁああっ、どうして……っ!?」
エマ
「あなたの前では……ひぁっ、
け、獣の姿など、見せたくは……んやぁああ……ッ!?」
それは、エマが敵を屠る時の姿。
彼女の中に住まう獣性が、表に出た時の姿だ。
エマは初夜を迎えた乙女のように顔を隠そうとするが――
エマ
「――ひぅっ、な、何故ですっ、
何故ですか、愛しきあなた……っ」
顔を隠すな、そう告げただけであるのに、
エマはまるで人間のように、頬を赤く染める。
エマ
「こんな私など……ひぁっ、んやぁああぁっ!
みないで……こんなっ、好いた人に抱かれていながら、
人の形を保てない私など……ぁあぁあぁぁああああッ!!」
エマの蜜穴が、一際強く収縮する。
これまでに無い程の強さの締め付けは、
彼女の絶頂の深さをこちらへと伝えてきた。
エマ
「やだっ……やだぁ……ッ!!
こんな姿……みないでっ、おねがい……こんなの……っ!!」
――何故、こんなにも嫌がるのだろうか。
エマ
「だって……ひぁあっ、こんなの……こんな姿の女、
誰よりも愛しきあなたに……愛してもらう資格など……っ!!」
どうやら、エマは重大な誤解をしているらしい。
俺は彼女の誤解をひとつひとつ解きながら、
その証明として精を注ぐべく、愛しき娘の最奥を貫き続ける。
エマ
「――うつく、しい?」
エマ
「だって……こんな、
獲物を狩る姿を……逢瀬の合間にみせる、など……ッ」
――俺が、エマの普段の姿だけを好いていたと、
彼女は本当にそう思っているのだろうか。
エマ
「…………ぐすっ」
エマ
「そういうっ、そういう……ことはぁ……ッ!!」
エマ
「もっと似つかわしい時と場所がありましょう……ッ!?」
エマ
「ひぁッ、ぁあっぁああぁッ!!
こんな、乱れきった姿の時にぃっ、んやぁああッ!!」
エマ
「私を、愛し――……てッ――ぃる――などと」
歓喜故か、快楽故か、エマが大粒の涙を零すと同時に、
俺はその胎内へと思いの丈を乗せた精を注ぎ込んだ。
エマ
「…………ぐすっ……うぅ」
エマ
「あなたは……酷いお方です……」
エマ
「女をこれだけ乱れさせておいて、
一番見られたくない顔をさらさせておいて……」
エマ
「その顔を、美しいと、愛おしいと言うなんて……」
エマは泣いて良いのか笑えば良いのか、
判断がついていないような表情で、ただ俺をまっすぐに見つめ、
エマ
「――いつか、必ず、あなたの輝きを地に落としてやります」
エマ
「私の手に届く場所まで……輝きの届かない暗がりの底へ……」
エマ
「愛しきあなたを、私の色に染めてやります……」
エマ
「ぐすっ……それが、先程の言葉への答えです」
エマ
「――我が永き命の、唯一の主たるあなた」
そうして、長き夜はゆっくりと終わっていく。
朝陽が昇るその時まで、
エマは俺を抱きしめ、決して離してくれなかったのだった……。